磐田市、特別史跡の遠江国分寺跡で全国初の木製燈籠再現へ 令和10年度に現地設置予定
静岡県磐田市は、国の特別史跡に指定されている遠江国分寺跡において、歴史を体感できる場としての史跡整備事業を進めている。同事業では奈良時代の建物配置や規模を体感できるよう各施設の復元等を行っており、全体では令和11年度に完了する計画となっている。令和8年度からは全国の国分寺跡で初となる木製燈籠の製作に着手し、令和10年度に現地へ再現する予定だ。
遠江国分寺跡の歴史と特徴

遠江国分寺は、奈良時代に聖武天皇の命令により全国各地に建てられた国分寺のひとつで、天平13年(741)の詔により建立が始まった古代寺院跡である。金堂を中心に七重塔・講堂・中門・回廊が配され、伽藍は東西172m・南北259mに及ぶ。


昭和26年に実施された発掘調査によって主要伽藍と七重塔の心礎が確認され、全国で初めて国分寺の建物配置が明らかになった。これを受けて翌年の昭和27年には国の特別史跡に指定された。木装基壇や弘仁10年(819)の火災痕、近隣窯で焼かれた瓦の出土などが見られ、国府・国分尼寺とともに遠江の古代都市景観を伝える遺跡となっている。
史跡整備の経過と木製燈籠の再現
磐田市では平成17年度より発掘調査や整備方針の検討を行い、令和3年度から整備工事を進めている。発掘調査で発見された木装基壇の復元を行っており、整備が完了した金堂や塔などの基壇は現地で見学できる。中門や回廊の整備工事により、金堂正面に広がる儀礼空間が視覚的に表れ、古代寺院の規模を体感できるようになっている。
また、金堂の正面に設置され本尊に灯明を捧げるための装置である木製燈籠について、市が令和6年度に作成した復元案に基づき、高さ3mの実寸大で再現する計画が進められている。全国の国分寺跡における原寸大の木製燈籠の再現および復元案の作成は全国初(調査・整備報告書や自治体ホームページの調べによる、磐田市調べ、令和7年4月30日時点)となる。令和8年度から材料調達や彫刻加工などの製作に着手し、令和10年度に現地に再現される予定だ。
今後は回廊の一部や木製燈籠の工事のほか、解説板、園路、照明、四阿などの便益施設も整備される。


第21回遠江国分寺まつりの開催
遠江国分寺跡では毎年国分寺まつりが開催されており、古代の衣装をまとった国司参向行列、蹴鞠や雅楽演奏、キッチンカーの出店、出土資料の展示や案内ツアーなどが実施される。

- 催事名: 第21回遠江国分寺まつり
- 開催日時: 11月7日(土) 9時00分~15時30分(※雨天時屋内開催)
- 場所: 遠江国分寺史跡公園(磐田市中泉3365)
- 入場料: 無料
本記事は磐田市の発表をもとに作成しました。
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