KADOKAWAがアナログゲーム大手のアークライトを子会社化、IPのジャンル拡充と創出力強化へ

総合エンターテインメント企業の株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区)は2024年4月26日、アナログゲームの企画・製造・販売等を行う株式会社アークライト(本社:東京都千代田区)の株式を取得し、子会社化することで合意したと発表した。

近年、国内外でトレーディングカードゲーム(TCG)やボードゲーム(BDG)などのアナログゲームの人気が高まっている。TCGの国内市場規模は2019年度の1,133億円から2022年度には2,348億円と2倍以上に拡大。BDGの世界市場も2023年の93億ドル(約1.2兆円)から2036年には2.4倍以上の成長が見込まれている。

アークライトは、TCG業界でトップクラスの店舗網を持つ「ホビーステーション」を運営し、人気オリジナル作品の創出や国内最大規模のアナログゲームイベント「ゲームマーケット」の運営ノウハウを有する。KADOKAWAも2004年からアークライトと共同で『クトゥルフ神話TRPG』などのアナログゲーム事業に取り組んできた。

今回の子会社化により、KADOKAWAは保有する人気IPのアナログゲーム商品化を加速させるとともに、「ゲームマーケット」を通じて新たなゲーム開発者や作家の発掘によるIP創出点数の拡大を目指す。これにより、グループの成長加速を図る方針だ。

アークライト代表取締役社長の福本皇祐氏は、「アナログゲームは人と人のコミュニケーションツールとして最適。業界の更なる飛躍のため、KADOKAWAとの連携によりアナログゲーム業界の発展を目指す」とコメント。KADOKAWAの青柳昌行執行役は、「アナログゲームをIPの源泉ととらえ、ゲームマーケットでの新人クリエイター発掘や海外展開で国産アナログゲームを世界に広げていく」と述べている。