アマゾンジャパン合同会社は2024年10月30日、ラストワンマイル配送を担う起業家を育成する「Road to Ownershipプログラム」の開始を発表した。このプログラムは、Amazonがラストワンマイルでの配送事業を立ち上げたい起業家を支援するもので、修了後、所定の条件を満たすとAmazonのデリバリーサービスパートナー（DSP）として自分の事業を開始することができる。

Road to Ownershipプログラムは、12週間のオンラインセッションと自主研鑽を組み合わせたプログラムだ。参加者は財務管理、リーダーシップ理論、労働法など、配送事業を経営するために必要なスキルを身につける機会を得られる。また、実際にDSPとして経営している人との交流の機会もある。プログラム修了時には、DSPになるための事業計画書の作成もサポートされる。

今年2月に応募エントリーを行った第1期生は、6月にプログラムを開始し、8月末に卒業式が行われた。修了生となった10名以上のバックグラウンドは多岐にわたり、飲食、建築、ホテルなど多様な業界で活躍された人や、経営や配送業務の未経験者、Amazon Flexドライバーの経験者なども含まれている。

アマゾンジャパン合同会社 アマゾンロジスティクス代表のアヴァニシュ ナライン シング氏は、「Road to Ownershipプログラムを通じて、参加者が自身のビジネスを立ち上げ、Amazonと共に成長する姿を見ることができるのは、私たちにとっても大変うれしいことです」とコメントしている。

プログラムの第1期生でDSPとして起業する丸尾 愛氏は、「起業経験のない私にとって、基礎から財務やマネージメントについて学ぶ機会はとても貴重なものでした」と述べ、ドライバーとしての経験を活かして、働きやすい環境の会社作りを目指すと意気込みを語った。

Amazonは、高い安全性、信頼性と先進性、そして革新性を持つ物流・配送ネットワークの構築・拡大のために、一貫して投資を行ってきた。8月には、ラストワンマイル配送のネットワーク構築に250億円以上追加投資することも発表しており、自社の配送網拡大のみならず、Road to Ownershipのようなプログラムを通してデリバリーサービスパートナーの発展の支援にも注力している。