損保ジャパンがノーコード活用し業務効率化
損害保険ジャパン株式会社、東芝デジタルソリューションズ株式会社、Protosure,Inc.の3社は、Protosureの保険商品開発・販売プラットフォームを活用し、ノーコードによる企業向け保険商品の保険募集管理システムを開発し、運用を開始した。ノーコードとは、ソースコードを直接書かずにアプリやシステム、Webサイトなどのソフトウェアを開発することを指す。
損保ジャパンの企業向け保険商品では、代理店や営業店でExcelベースの保険料計算ツールを使用し、手作業で複雑な契約業務を行っていたため、契約手続きのオンライン化やバックオフィスでの事務手続き効率化が課題となっていた。東芝デジタルソリューションズは、Protosureのプラットフォームを活用して、損保ジャパンの保険業務の特性を生かした企業向け保険商品の保険募集管理システムを開発。なお、Protosureが日本の保険企業にプラットフォームを提供するのは今回が初めて。
損保ジャパンは、2022年12月にProtosureと協業を開始し、Protosureが提供している既製品を利用して、企業向け保険商品における複雑なロジックを搭載した保険料計算ツールを取り込み、保険設計から申込書作成、計上データ送信までを管理する募集管理システムを開発した。東芝デジタルソリューションズの強みを活かし、損保ジャパンの保険業務システムに合わせて、画面デザインや操作性を向上させ、”Fit to Standard”のアプローチにより、開発効率と業務効率の両方を向上させた。
仮に当システムを一からシステム開発する場合には、18か月超の開発期間を要する見込みだったが、Protosureが提供している既製品を利用した開発により、約8か月と開発期間を約60%削減できた。また、代理店・営業店では、契約手続きの煩雑さから解放され、顧客により早く証券を届けられるようになり、「より早く」、「低コスト」で「利便性が高い」システム提供を実現した。
損保ジャパンは、今般、動産総合保険向けに当システムをリリースしたが、他の企業向け保険商品についても、保険募集管理システムの開発を進める予定だ。今後も3社で連携し、保険募集管理システムの開発・保険販売のあり方を変革させ、デジタル時代の保険のニーズにスピーディに応えられるよう取り組んでいく。