舞台「となりのトトロ」ロンドン・ウェストエンドで無期限ロングラン決定

宮﨑駿監督の名作アニメーション映画「となりのトトロ」を舞台化した作品が、2025年3月からロンドンのウェストエンドにあるジリアン・リン・シアターで無期限のロングラン公演を行うことが決定した。

この舞台は、映画の音楽を手掛けた作曲家の久石譲が発案し、日本テレビとイギリスの名門劇団ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)が共同製作したもの。2022年にロンドンのバービカン劇場で初演され、2023年11月から2024年3月まで再演された。原作の世界観を尊重した演出や久石の魅力的な音楽が観客の心をつかみ、チケットは全公演完売、これまでに29万人を動員。英国演劇界で最も権威のあるローレンス・オリビエ賞では最多6冠を獲得した。

久石は初演時に「この映画には普遍性があるから、まったく違うカルチャーで育った人たちが違う言葉でやっても、きっと世界中の人に伝わるはず」とコメント。その言葉通り、本作はさらに多くの観客へ届けられることになった。

ロングラン公演の舞台となるジリアン・リン・シアターは、「オペラ座の怪人」などで知られる作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーが所有する劇場。「キャッツ」を生んだ劇場でもあり、ウェストエンドでは珍しい横長の構造を持つ。

演出のフェリム・マクダーモットは「映画を愛してくださっている方にも、新たにメイとサツキの物語を知った方にも、あらゆる層の観客から受けている愛をいつも嬉しく思っています。この舞台の喜びをロンドン・ウェストエンドでより多くの方々と共有できることは大変な名誉なことです」とコメントしている。

世界的な作曲家である久石のもとで、世界最高峰の演劇カンパニーRSCが手掛けたこの作品が、2025年から新たな旅立ちを迎える。チケットは2024年5月3日から一般発売される。