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TIMEWELL、2D図面の3D化AI実証で長野県サンドボックス事業に採択

自律型AIエージェントを開発する株式会社TIMEWELLは、長野県が実施する信州型サンドボックス事業「Shinshu AI GEARS」の補助対象事業者に採択された。採択された事業計画は「2D CAD図面からの3D CAD自動生成AIエージェントの開発実証」である。長野県須坂市の産業機器メーカーであるオリオン機械株式会社をパートナーに、同社が保有する2D図面をAIで3Dモデルに変換する実証を2027年1月末まで行う予定としている。

採択の概要と事業の目的

信州型サンドボックス事業「Shinshu AI GEARS」は、長野県内企業等と全国のAI開発者のマッチングを通じて、企業や地域の課題解決や新産業・サービスの創出につながるイノベーション・エコシステムの形成を目指す長野県の事業である。採択事業者に対しては開発・実証に要する経費が補助される(事業の公募時公表値:上限800万円・補助率10分の10・採択予定5件程度)。

株式会社TIMEWELLはオリオン機械株式会社と組んだ計画を提案し、書類審査と専門家による面談審査を経て2026年8月に審査を通過、9月に長野県から補助金の交付が決定した。実証期間は補助金交付決定日から2027年1月31日までを予定している。

背景にある製造業の技能継承と3D化の課題

2026年版ものづくり白書(経済産業省・厚生労働省・文部科学省)によると、製造業の就業者数は2025年に1,033万人と前年からわずかに減少し、人材育成に問題があるとする事業所のうち62.8%が「指導する人材が不足している」と回答している。また、継承すべき技能をテキストやマニュアル、デジタルデータとして見える化している企業は31.2%にとどまり、技能継承の手段として再雇用や勤務延長で高年齢の従業員に働き続けてもらう回答が54.8%で最多となっている。

設計の現場においても、長年蓄積された2D図面にはベテラン技術者の判断や加工指示、注記が残されている。一方で設計・製造の検討や取引先とのデータ連携では3Dモデルが前提となる場面が増加しており、手作業による2D図面の3D化が現場の負担となっている。2020年版ものづくり白書でも、協力企業への設計指示をいまも図面で行う企業が過半を占めると指摘されている。

実証の内容と今後の展開

実証では、実際の業務で使われてきた2D CAD図面を対象に、AIが図枠内の形状・寸法・注記を読み取って3D CADモデルを自動生成するAIエージェントを開発し、オリオン機械株式会社の実図面で精度と実用性を検証する。生成された3Dモデルは技術者が最終確認と修正を行う。

本取り組みは、株式会社TIMEWELLが2026年8月に提供を開始した企業向けAIサービス「ZEROCK」の新機能「図面スタジオ」を土台としている。同機能は日本の製図規格(JIS)に沿った図面の読み取りや見積書作成、2Dから3Dへの変換に対応しており、実証を通じて現場水準への引き上げを図る。

株式会社TIMEWELL代表取締役CEOの濱本隆太氏は、図面に込められた知見をAIが読み解いて次の世代が使える形にすることを目指し、現場に役立つ実証にしていきたい旨のコメントを発表している。同社は2027年1月末までの実証成果を「図面スタジオ」に反映し、製造業の現場業務へAIを組み込む取り組みを広げていく方針である。

参画企業の概要

  • 会社名:株式会社TIMEWELL
  • 代表者:代表取締役CEO 濱本 隆太
  • 所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい
  • 設立:2022年11月1日
  • 事業内容:自律型AIエージェント「ZEROCK」「TRAFEED」等の開発・提供

パートナー企業であるオリオン機械株式会社は1946年創立の長野県須坂市に本社を置く産業機器メーカーで、精密空調機、冷凍機器、真空機器、圧縮空気システム機器、酪農システムなどを手掛けている。

本記事は株式会社TIMEWELLの発表をもとに作成。

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