Indeed Japan、医療職のAIの業務利用に関する実態・意識調査を実施
Indeed Japan株式会社は、20歳から59歳の正社員で医療職(医師・看護師)に従事する男女1,000名を対象に、「AIの業務利用に関する実態・意識調査」を実施した。
調査の結果、医師の約4人に1人(23.7%)、看護師の7.5%がAIの業務利用経験があることが明らかになった。AIの業務利用で実感した変化として、医師・看護師ともに半数以上が「大量の医学的なデータや文献を活用できた」「業務を効率化できた」と回答している。
また、医師の約7割(68.9%)、看護師の5割以上(54.2%)がAIを業務に利用したいと回答しており、期待感の高さがうかがえる。特にAIの業務利用経験のある人の方が利用意向が高く、医療現場でのさらなるAIの広がりには医療従事者が「AIの業務利用を経験すること」が有用と考えられる。
AI利用によって削減したい労働時間は、医師では平均21.9%(1週間あたり平均11.6時間)、看護師では平均23.1%(1週間あたり平均10.3時間)となっている。
今後AIを利用したいと思う業務としては、医師の約6割(59.1%)が「診療記録の作成」などの「定型の事務作業」を、44.2%が「患者の病状の評価と診断」や「検査結果の解析と診断の立案」などの「情報分析・課題解決業務」を挙げている。看護師も同様の傾向で、「定型の事務作業」が39.1%、「情報分析・課題解決業務」が36.8%となっている。
Indeed Hiring Labのエコノミスト青木雄介氏は、「AI導入に対する期待は、『定型の事務作業』の業務効率化と、『情報分析・課題解決業務』の質の向上の2点に集中している」と述べている。一方で、「AIの技術的観点や信頼性についての医療従事者の認識から、現状のAIに任せられる業務範囲が限られ、医療業務の質向上を目的とした利用はまだ浸透しにくい課題もある」と指摘している。