AltX Research、ステーブルコイン決済インフラMIZUHIKIを発表
AltX Research株式会社は、開発を進めてきたブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」の名称を「MIZUHIKI: The Japan Chain」に改称し、ステーブルコイン決済インフラ事業への戦略ピボットを発表した。あわせてメインネットの稼働開始を報告したほか、同社のPOCが複数の自治体の採択事業者に選定されたことを明らかにした。日本の規制に準拠したステーブルコイン発行・決済に最適化したインフラと、PSPオファリングを一体で提供する方針だ。
規制に準拠したL1ブロックチェーンと決済ソリューション
MIZUHIKI: The Japan Chainは、日本の規制に準拠したステーブルコイン発行・決済に最適化された日本主権のL1ブロックチェーンだ。1秒未満の確定的ファイナリティを実現し、小売POS決済や送金用途に対応できる設計となっている。ガス代はステーブルコインで支払えるためネイティブトークンは不要で、KYC・AML・eKYCなどのコンプライアンス機能はプラットフォームレイヤーに実装されている。オンチェーン取引手数料の一部をステーブルコイン発行体へ還元するレベニューシェアモデルも採用している。
また、提供されるPSPは、顧客がステーブルコインで支払い、加盟店は日本円で受け取れる決済サービスとなる。対応ステーブルコインはUSDC・USDT・JPYCなどのホワイトリスト制を採用し、加盟店への決済金は月次でJPYにて送金される。ガスアブストラクションによりネイティブトークンを必要としない決済体験を提供し、100万円以上の高額取引、越境購買、インバウンド消費に特化している。
本取り組みには、BNPL「ペイディ」を創業したラッセル・カマー氏や、元CSOのシルビア・コバリ・クレチマーリ氏など、国内のペイメント分野における知見を持つチームが参画している。
自治体の給付金基盤POCとメインネットの稼働
同社はすでにメインネットを公開しており、複数のステーブルコインパートナーやテクノロジーパートナーと実証を進めている。その一環として、ステーブルコインを活用しマイナンバーカードのみで受け取りと利用が可能な給付金基盤の構築を進めており、複数の自治体で実証実験の実施と基盤構築への補助金の給付が決定した。プロジェクトは年度内のPOC完了を目指している。
背景には、高齢化が進む一方で75歳以上の世帯におけるスマートフォンの普及率が70%を下回っている現状(総務省「通信利用動向調査(令和7年度)」)や、紙媒体との二重運用による自治体の事務負担増がある。平成29年会計検査院報告によるとプレミアム付商品券事業全体での事務費割合は17.7%に達しており、給付システムのオンチェーン化は自民党「次世代AI・オンチェーン金融構想プロジェクトチーム(PT)」の提言にも繋がっているとされる。
藍色を基調としたリブランディング
今回の事業転換に伴い、ブランドの刷新も実施された。名称の由来である「水引」は人と人や価値を結ぶシンボルであり、新ロゴマークは水引の結び目を抽象化したエンブレムを採用している。ビジュアルアイデンティティの核には、古来より「勝色」と呼ばれてきた藍色(インディゴブルー)が用いられている。
AltX Research株式会社 創業者のラッセル・カマー氏は、インフラとPSPを垂直統合することで日本発の次世代デジタル金融エコシステムを創り出していくとし、メインネット公開とPOC開始はその挑戦へのマイルストーンであるとコメントしている。
本記事はAltX Research株式会社の発表をもとに作成。
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