スーパーカミオカンデ、超新星背景ニュートリノの兆候を世界初観測
岡山大学とスーパーカミオカンデ(Super-Kamiokande)国際共同研究グループは、超新星背景ニュートリノ(Diffuse Supernova Neutrino Background, DSNB)の兆候を世界で初めて捉えたと発表しました。本研究成果は2026年6月25日にアメリカ・カリフォルニア大学アーバイン校で開催されたNEUTRINO国際会議2026で発表され、2026年9月22日に公開されました。観測データの詳細解析によって得られたもので、宇宙の星形成の歴史や元素合成の理解を深める重要な手がかりとされています。
約5000日分の観測データから兆候を検出
今回の成果は、スーパーカミオカンデにおける純水運転期間(2008年~2020年のうち3349日)と、ガドリニウム導入期間(2020年~現在のうち1653日)を合わせた約5000日分の観測データを詳細に解析したことで得られました。


解析の結果、超新星背景ニュートリノの兆候が2.6σ、99.5%信頼水準で確認されました。超新星背景ニュートリノは、宇宙の歴史上におけるすべての重力崩壊型超新星爆発に由来するニュートリノの総和とされています。
岡山大学の研究グループが中心的な役割を担当
本研究成果の導出には、岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域の小汐由介研究教授らの研究グループが中心的な役割を果たしました。同グループは、超新星背景ニュートリノの直接検出を目指して共同研究グループとともに研究を重ねてきました。


小汐研究教授は、研究室で長年追い求めてきたニュートリノであり検出が極めて難しかったとしつつ、スタッフや学生の努力および共同研究者との協力によって成果を上げることができたとコメントしています。
確定的な信号の検出に向けた研究の継続
研究グループは、今後もさらなる研究を進め、「発見」と言える確定的な信号の検出を目指す方針です。
本研究は、以下の科学研究費助成事業の支援を受けて実施されました。
- 基盤研究(S)(一般)JP25H00396 (2025〜2029年度)「スーパーカミオカンデにおける世界初の超新星背景ニュートリノ観測への挑戦」
- 学術変革領域研究(A)(一般)JP25H02187 (2025〜2026年度)「超新星背景ニュートリノの発見に向けた酸素原子核破砕事象の研究」
- 基盤研究(A)(一般)JP20H00162 (2020〜2024年度)「超大型水チェレンコフ測定器で挑む超新星背景ニュートリノの発見と宇宙の進化の解明」
本記事は国立大学法人岡山大学の発表をもとに作成されています。



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