JR東日本、生成AIを活用した訪日外国人向け旅行計画支援サービスの実証実験を開始

JR東日本は2024年7月29日より、生成AIを活用した訪日外国人向けの旅行計画支援サービス「JR East Travel Concierge」の実証実験を開始すると発表した。このサービスは、JR東日本グループの横断的なデータ利活用、生成AI活用、アジャイル開発の推進を目的として2023年10月1日に発足した新組織「Digital & Data イノベーションセンター(DICe)」が、生成AIモデル「Gemini」を含むGoogleとGoogle Cloudの技術を活用して開発したものだ。

「JR East Travel Concierge」は、生成AIを活用したチャット形式の対話や、「スポット提案」「情報提供」「旅程生成」の3つの機能により、旅行客のニーズに即した旅先の提案や旅程を生成するWebサービスだ。旅マエ/旅ナカの訪日外国人客をターゲットに、ユーザからのフィードバック等を取得して有効性の検証を行い、今後の訪日外国人向けサービスの向上に活かすことを目的としている。

本サービスは、生成AIとのチャット形式の会話から思い描いている日本での旅行に沿った魅力的なスポットを提案する「スポット提案機能」、日本特有のルールや日本の文化についてなどユーザの持つ日本での旅行への疑問や不安に回答する「情報提供機能」、提案されたスポットの中から行ってみたいスポットを含んだ旅行プランを生成する「旅程生成機能」の3つの機能を実装している。

実証実験では、より多くの旅マエ/旅ナカの訪日外国人からのフィードバック収集やサービス価値の検証を図るため、Webや駅構内等で配布するサービスご案内カードによりユーザーを募る。利用客からは本サービスへの追加機能等のご要望や、生成AIの回答に不正確や適切ではない内容があった場合には、それらをアンケートにてフィードバックしてもらう。

JR東日本は、本サービスが訪日外国人客の旅行におけるポータルとしての機能を果たしていくことを目指すとともに、他サービスとの連携や情報の拡充を検討していくとしている。生成AIを活用した革新的な取り組みにより、訪日外国人客の日本旅行がより充実したものになることが期待される。