若者の日本酒離れ、味が最大の理由か?

株式会社アスマークは、1都3県と2府2県の20~30代の男女を対象に「若者と日本酒に関するアンケート調査」を実施し、2024年7月24日にその結果を公開した。調査期間は2024年6月26日から6月28日までの3日間で、Webアンケート形式で行われた。

Q.あなたがアルコール飲料を飲む目的はなんですか。最もあてはまるものを1つお知らせください。(1つ選択)

Q.あなたがアルコール飲料の味や、のど越しに対して求めていることはなんですか。最もあてはまるものを1つお知らせください。(1つ選択)

調査結果によると、アルコール飲料を飲む目的は、性別や年代に関わらず全体の6割以上が「リラックスするため」と回答した。一方、アルコール飲料に求める味やのどごしは、30代の男女で顕著な差が見られた。男性は「キレ」を求める傾向が強いのに対し、女性は「フルーティー」な味を好む傾向があった。

Q.あなたが普段日本酒を購入しない理由として、影響があるものはなんですか。最もあてはまるものを1つお知らせください。(1つ選択)

Q.普段購入するアルコール飲料の目に付く場所に、日本酒が陳列されていたら購入したいと思いますか。(1つ選択)

また、若者が日本酒を購入しない理由として最も多かったのは「味」で、全体の6割以上を占めた。次いで「価格」が18.5%と続いた。日本酒の陳列場所での購入意向については、約2割が購入したいと回答したが、4割は「どちらともいえない」と答えた。

Q.あなたが好きな著名人(芸能人やYouTuber、インフルエンサーなど)が日本酒を飲んでいたら購入したいと思いますか。(1つ選択)

さらに、好きな著名人が日本酒を飲んでいた場合の購入意向への影響については、20代よりも30代の方が影響を受けにくい傾向が見られた。

この調査結果から、若者の日本酒離れが進んでいる現状が浮き彫りになった。味や価格が購入の障壁となっていることがわかり、若者の嗜好に合った商品開発や価格設定が必要であることが示唆された。また、著名人の影響力は限定的であり、根本的な解決策とはならないことも明らかになった。日本酒業界は、若者の需要を取り込むために、抜本的な対策を講じる必要があるだろう。