2024年夏の旅行トレンド調査、20代女性の旅行意欲が高まる

株式会社ヴァリューズが実施した2024年夏の旅行トレンド全国調査の結果が発表された。同社が保有する約250万人の独自消費者パネルを活用したインターネット行動ログ分析ツール「Dockpit」を使用し、国内の20歳以上の男女45,818人を対象に消費者アンケート調査を行った。

調査結果によると、この夏の宿泊を伴う旅行を予定・検討している人の割合は、前年から大きな変化はなく33.0%だった。旅行先として海外は4.7%、国内は21.9%となっている。性年代別では、20代女性の41.3%、20代男性の43.1%が旅行の予定・検討ありと回答しており、20代の旅行意欲の高さが目立つ。一方、男女ともに50代は旅行を予定・検討している人の割合が最も低かった。

海外の旅行先としては中国や韓国をはじめとした東アジアが1位、僅差で欧米が続いた。国内は関東地方が17.5%で1位、中部地方が15.1%で2位、近畿地方が13.7%で3位となった。都道府県別では、北海道、東京都、大阪府、沖縄県、静岡県の順で、人気の観光地である京都府は10位だった。円安でインバウンドが活発化し、混雑が予想されることから、この夏は京都を回避する動きがあるのかもしれない。

2024年夏の海外旅行は2月までの予約が約半数と、早めの動き出しがトレンドのようだ。これは7月末から開催の世界的スポーツイベントに向けて、早めに準備している人が多いことが背景にあると考えられる。旅行の情報収集媒体は、海外旅行者はSNSやブログなどの口コミ情報を参考にする傾向が高く、国内旅行者は宿泊予約・旅行情報のサイト・アプリの利用が多かった。

旅行の予算は2023年の平均約12.3万円から、2024年は平均約13.8万円と1.5万円ほど増額している。内訳を見ると、海外旅行については大きな変化はないものの、国内旅行で5,000円ほど増加した。

消費者のオンライン上の行動ログデータから、中高年男性では「ランキング」、中高年女性では「日帰り」「バス」がよく検索されていることがわかった。若年女性では「韓国」「子連れ」といったワードが特徴的だった。