ワールド・ビジョンがネパール洪水で緊急支援 CFS設置や募金受付を開始
8月26日にネパールと中国の国境付近で発生した大規模洪水を受け、国際NGOワールド・ビジョンは現地政府と連携した緊急支援を実施しています。ネパールでは1,300人以上が犠牲となり、国連の発表によると被災した2万2,000人の子どもたちを含む8万4,000人が支援を必要としています。これに伴い、日本事務所であるワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は「緊急援助募金」の受付を行っています。

被害の拡大と緊急人道支援の展開

被災地では住宅、市場、水力発電所、送電インフラなどが破壊され、交通アクセスが遮断されるなどの甚大な被害が生じています。2万世帯が食料支援を、1万3,000世帯が緊急の水・衛生、保健支援を必要としており、最も影響を受けた3つの地区の32校で9,800人の子どもたちの学習が中断されています。

ワールド・ビジョンの現地チームは8月27日にヌワコット郡ビドゥール地区へ入り、支援を開始しました。9月5日までにヌワコットとラスワの2つの郡で1,355人(うち子ども542人)に食料や浄水剤、シェルターキット、調理器具、ソーラーライト、マットレスなどを届けました。

緊急支援フェーズでは25,000人(うち子ども10,000人)を対象に食料や水衛生、子どもの保護・心理社会的支援などを実施し、その後の復興フェーズでは20,000人(うち子ども8,000人)を対象に生計再建や教育再開などの支援を1年間にわたり継続する計画です。
急がれる子どもの保護対策
避難所や仮設シェルターでの生活が長期化するなか、家族と離れ離れになった子どもたちが人身売買、搾取、虐待、児童婚などの危険にさらされるリスクが指摘されています。特にラスワ郡は州の中でも児童婚率が最も⾼い地域の一つであり、思春期の少女たちの保護が懸念されています。
ワールド・ビジョン・ネパール事務局長のロズリン・ハンソン・ガブリエルは、災害を生き延びた子どもたちへの保護の継続を訴えています。また、同団体の都市保護コーディネーターであるアンジュ・バッタライは、安全と福祉を確保するために正式なケースマネジメントの手順に従う重要性を強調しています。


子どもたちが安心して過ごし、日常の感覚を取り戻すための環境として、ヌワコット郡ビドゥール地区の学校に「子どもの居場所(Child Friendly Space: CFS)」が開設されました。

9月7日時点で合計116人の子どもがCFSの活動に参加しています。今後は心理社会的支援を行うカウンセラーの配置を進めるとともに、ヌワコット郡で計3カ所、ラスワ郡と合わせて計12カ所の設置を計画しています。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、キリスト教精神に基づき困難な状況にある子どもたちを支援する国際NGOです。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動するワールド・ビジョンの日本事務所として活動しています。
- 事務局:東京都中野区
- 事務局長:中島みぎわ
本記事はワールド・ビジョン・ジャパンの発表をもとに作成されています。
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