施設入所後の自宅管理で92.0%が負担と回答 空き家管理士協会が実態調査
一般社団法人 空き家管理士協会は、「施設入所時における高齢者の自宅管理・家族負担に関する実態調査」の結果を公表しました。高齢者が介護施設へ入所したり長期入院したりした後の自宅管理について、92.0%が「家族にとって負担になっている」と回答しています。また、83.5%が「現在の介護・福祉制度の中では対応しにくい」と回答し、制度上の課題が浮き彫りになりました。
施設入所後の実家管理に9割超が負担を実感
調査結果によると、空き家や高齢者のみ世帯の増加を感じると回答した割合は96.5%に達し、施設入所・長期入院後の自宅管理について相談や困りごとを見聞きした割合は62.5%となりました。

施設入所中の自宅管理に関しては、92.0%が家族の負担になっていると回答したほか、83.5%が現行の介護・福祉制度では対応しにくいと回答しています。また、83.0%が最低限の見守り支援が必要と答えており、自治体による支援が必要、または条件付きで必要とする回答も58.0%に上りました。親の施設入所後も庭木や雑草の管理、郵便物の確認、防犯や雨漏り、災害後の確認といった作業が遠方に住む家族の負担となり、介護離職につながり得る課題として位置づけられています。

困りごとの最多は雑草や庭木 担い手不在の住宅も3割超

施設入所・長期入院後の自宅管理に関する困りごとでは、「雑草や庭木が伸びる」が69.0%で最多でした。次いで「家族が遠方で見に行けない」が47.5%、「郵便物がたまる」が44.0%、「近隣から苦情が出る」が37.0%、「誰が管理すべきかわからない」が32.5%となっています。
自宅管理の担い手については、「同居していない家族」が58.5%で最多となった一方、「誰も対応していない」とする回答も34.5%ありました。遠方に住む家族にとって、移動時間や交通費、仕事との調整、精神的な不安を伴う見えない負担となっている実態が示されています。

公的支援は最低限の確認に限定 2027年3月に政策提言へ
自治体による月1回程度の支援については、「必要」「条件付きで必要」とする回答が58.0%となりました。妥当とされる支援内容には「郵便物の滞留確認」「近隣からの連絡内容の共有」「月1回程度の外観確認」「台風・地震・大雨後の一次確認」「不法侵入の形跡確認」などが挙がった一方、遺品整理や家財整理、修繕工事、売却準備などは対象外とすべき内容の上位となっています。
同協会は今後、自治体向けの「留守宅管理モデル事業提案書」の作成を進め、来年度から一部自治体でのモデル事業実施に向けて事業設計や費用負担のあり方を検討していくとしています。さらに、国や自治体に対し、留守宅管理を政策課題として位置づけるよう2027年3月をめどに政策提言を行う予定です。
調査概要および団体概要
【調査概要】
- 調査名:施設入所時における高齢者の自宅管理・家族負担に関する実態調査
- 実施主体:一般社団法人 空き家管理士協会
- 調査期間:2026年6月24日〜2026年8月5日
- 有効回答数:200件
- 調査対象:家族介護者、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員、介護施設関係者、自治体関係者、その他
- 調査方法:Webアンケート
※本調査はWebアンケートによるものであり、回答者属性・地域に偏りがあります。
【団体概要】
- 商号:一般社団法人空き家管理士協会
- 代表者:代表理事 山下 裕二
- 電話:03-6868-5265
- メール:info@akiyakanrishi.org
- URL:https://www.akiyakanrishi.org/
本記事は一般社団法人 空き家管理士協会の発表をもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



