食品値上げ1万品目超、24年も高止まり続く
2024年の食品値上げ品目数が1万品目を突破し、3年連続で高水準となることが明らかになった。帝国データバンクが主要な食品メーカー195社を対象に行った調査によると、2024年11月までの予定分で値上げ品目数は1万86品目に上った。前年と比べると1万品目到達のペースは5カ月遅いものの、平均値上げ率は17%に達している。
値上げ要因としては、急速に進んだ円安の影響が大きく、原材料高や包装・資材の値上がりも相次いでいる。特に春以降は、天候不順による不作の影響でカカオ豆やコーヒー豆、オリーブ、オレンジなどの輸入果汁で価格高騰が目立った。
7月単月の値上げ品目数は411品目で、酒類・飲料が最多の199品目を占めた。輸入ワインなどの洋酒やコーヒー製品が値上げとなったほか、チョコレート製品や米菓、スナック菓子製品でも値上げが実施された。
今後の見通しとしては、コストプッシュ型の値上げが再燃し、今秋にかけて大規模な値上げラッシュが発生するとみられる。円安の長期化や原材料・包装資材の一層の値上がりが見込まれるため、月最大2千品目前後、年間で最大1.5万品目の値上げペースが続く可能性がある。ただし、円ドル水準の下落局面が長期化しており、当初予想を上回る値上げ品目数となる可能性もあるという。