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Yap、伊Icarusと契約 医療向けAI音声アシスタントの日本展開へ調査着手

Yap株式会社は2026年8月25日、医療機関向けAI音声アシスタントを開発・提供するイタリアのIcarus S.r.l.と本契約を締結した。両社は2026年5月28日に業務提携に関する覚書を締結しており、今回の契約締結を受けて日本市場に向けた具体的な調査に着手する。日本国内における提供開始時期は現時点で決定していない。

医療機関の電話対応負担を軽減するAI技術

国内の一般診療所は105,690施設あり(厚生労働省「医療施設動態調査」令和8年5月末概数、2026年7月31日公表)、受付担当者が対面対応と電話対応を同時に担うケースが多く、電話による業務の中断が課題となっている。Yap株式会社が2026年7月から8月にかけて実施した患者・医療従事者12人への個別の聞き取りや事前アンケート(クリニック勤務者枠の回答者20名のうち15名が業務中断で困ることがあると回答)でも、負担の大きさや施設ごとの差が示された。

Icarus S.r.l.のサービスは、イタリアの家庭医の診療所で一次受け、振り分け、予約・予約変更の一連の対応を担っている。同社の自社サイトによると、一般医5名が勤務するイタリア・ジェノヴァの診療所の導入例では、1か月で5,000人を超える患者の用件を扱い、平均応答時間は5秒、電話は95%減ったとしている(同社公表による内容で、算定方法は非公表)。

日本仕様「Kyoko AI」の確立に向けた計画

イタリアと日本では医療制度や電話のかかり方が異なるほか、個人情報の取り扱いや医療情報システムの安全管理、緊急時の対応設計が求められる。そのため、Yap株式会社が日本向けの作り替えを担う。

展開は三段階で進められ、(1)日本の医療現場で何が必要とされているかの調査(2026年8月着手)、(2)調査結果に基づく日本向け仕様の決定、(3)医療機関での試験導入を予定しており、今回の本契約は第1段階を対象としている。日本市場向けの名称は「Kyoko AI」とし、クリニックだけでなく病院や調剤薬局への展開を目指すほか、患者の自宅へ薬を届けるサービス「Yap Care Link」との連携も検討されている。

提携の経緯と両社の役割

両社は、2025年12月3日に東京・高輪ゲートウェイで開催されたマッチングイベント「Corporate Innovation & Startup Co-Creation in Japan」で出会い、SusHi Tech TokyoやIVSでの協議、イタリア大使館 貿易促進部(ITA)、東京都およびTokyo Innovation Base、サルデーニャ自治州の支援を経て本契約に至った。

Yap株式会社の代表取締役である山本正也氏は、人が出るべき電話にだけ人が対応できる環境を目指し、日本の現場に合わせて作り替えるためにまず調査を実施する旨を述べている。

両社の役割分担は以下の通りとなっている。

  • Icarus S.r.l.:電話に自動で応答する仕組みの提供、システムの保守
  • Yap株式会社:日本の医療現場の調査、日本向けの仕様づくり、医療機関との橋渡し、日本の制度面の確認

企業概要

  • Icarus S.r.l.(ブランド表記 Icarus Technology)

所在地:イタリア・サルデーニャ州カリャリ市 Via Dalmazia 22(09127) 設立:2023年 事業内容:医療機関向けのAI音声応答サービスの開発・提供 URL:https://icarustechnology.it/

  • Yap株式会社

所在地:東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山サウス502 代表取締役:山本 正也 事業内容:海外の医療・ヘルスケア企業の日本市場参入支援 URL:https://www.yap.co.jp/

本記事はYap株式会社の発表をもとに作成。

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