NTTモビリティとあいおいニッセイ同和損保 武蔵野市で自動運転実証を9月開始へ
NTTモビリティとMS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険は、東京都武蔵野市で2026年9月から自動運転サービスの共同実証を開始する。実証では自動運転車両の走行データとテレマティクスデータを比較・分析し、走行特性の把握や交通環境の潜在リスクの評価を行う。両社はこの取り組みを通じて安全性評価の高度化を図り、地域交通課題の解決に向けた社会実装を目指す。
実証の背景と目的
地域交通を取り巻く環境では運転手不足や高齢化が深刻化しており、解決手段として自動運転サービスへの期待が高まっている。日本政府は2027年度に100か所以上での「レベル4」自動運転サービス実装、2030年度には自動運転車両1万台の普及という目標を掲げている。
社会実装には安全性の確保が前提となり、客観的なデータの蓄積や分析評価手法の確立が国際的にも求められている。こうした背景から、NTTモビリティが持つ運行知見と、あいおいニッセイ同和損保がテレマティクス自動車保険を通じて蓄積したデータや分析ノウハウを掛け合わせ、安全性および社会受容性の向上を図る。
なお、テレマティクスとは通信と情報工学を組み合わせた造語で、あいおいニッセイ同和損保は運転挙動の知見や地域のヒヤリハットエリア、走行量などのデータを蓄積している。
武蔵野市での実証概要と使用車両
実証では「レベル2」の自動運転車両にテレマティクスデバイスを搭載し、走行データを収集・分析する。保有データとの比較によって潜在リスクなどを可視化し、通年走行が可能な実証フィールドでシステムや運行管理の改善を継続して検証する。
- 実証エリア:東京都武蔵野市(武蔵野市役所〜吉祥寺駅周辺)
- 実証期間:2026年9月〜2027年3月
- 使用車両:トヨタ自動車「e-Palette(イーパレット)」をベースとして改造した車両
実証における両社の役割
実証における両社の主な役割分担は以下の通りとなる。
- NTTモビリティ:実証の企画、全体運営・統括、車両の提供および運行・管理、分析結果に基づくシステムと運行管理の改善検討
- あいおいニッセイ同和損保:テレマティクスデバイス搭載による走行データ収集、収集データとテレマティクスデータの比較による安全性検証と改善点抽出、走行特性や潜在リスクの分析および対策検討
今後の展開と両社の実績
NTTモビリティは、実証で得た知見を他地域へ展開し、地域交通課題の解決に貢献する方針だ。同社は2025年12月に設立され、NTT武蔵野研究開発センタ内の共創拠点「Co-Creation Hub」で実証を進めている。NTTグループとしてはこれまで60件以上の自動運転関連実証に参画し、May MobilityやNavyaへの出資を行ってきた。
あいおいニッセイ同和損保は、本実証の分析ノウハウをもとに全国での導入支援などを進めるとしている。同社は2026年7月末時点で約222万台のテレマティクス自動車保険の契約台数を保有し、地域課題解決に向けた「SAFE TOWN DRIVE」などの取り組みを行っている。
本記事はNTTモビリティ株式会社およびあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の発表をもとに作成。
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