エルピクセル、胸部X線AI EIRL Chest Screening新バージョン発売
エルピクセルは2026年9月3日、胸部X線画像の読影診断を支援するソフトウェア「EIRL Chest Screening」において、新たに「多発粒状影」と「空洞影」の検出およびコンカレントリード(同時読影)に対応した新バージョンを発売した。同製品は異常陰影検出機能と5つの自動計測機能を組み合わせたもので、今回の機能アップデートにより検出対象の拡大や表示カスタマイズ機能が強化された。同社は医師不足や医師の働き方改革に伴う負担軽減、地域医療における医療の質の均てん化に貢献するソリューションとして、全国の医療機関への普及を目指すとしている。
開発の背景
日本の医療現場における胸部X線検査は健康診断や日常診療で一般的に行われる一方、読影を専門としない医師が担当するケースもあり、放射線科専門医の不足が課題となっている。また、2024年4月に開始された医師の働き方改革を受け、限られた時間内で大量の画像を正確に読影する時間短縮と質の担保の両立が求められている。
実際の胸部X線画像には複数の異なる疾患に起因する所見が混在することがある。エルピクセルは従来提供してきた4つの異常陰影候補領域と5つの自動計測に加え、結核などの感染症に見られる多発粒状影や空洞影を対象に追加することで、多岐にわたる所見の検出を包括的に支援し、医師の負担軽減や読影効率の向上を図る。
新バージョンの主な特徴
今回のバージョンアップでは、読影の網羅性向上や効率化に向けた複数の機能追加・改良が行われた。
- 6所見への対応:従来の4所見(結節影、浸潤影、無気肺、間質性陰影)に、粟粒結核や間質性肺炎などの初期徴候の可能性がある「多発粒状影」、肺結核や肺がん等で見られる「空洞影」を加えた計6所見の検出に対応した。
- コンカレントリードへの対応:医師が単独で読影した後にAI結果を確認する従来の「セカンドリード」に加え、読影と同時にAI解析結果を参照できる「コンカレントリード」に対応した。
- 医療機関に合わせたカスタマイズ機能:6所見すべてを出力するモデルと結節影のみを出力するモデルの選択、AIが判定した確信度や所見名表示のオン・オフ切り替え、読影方法(コンカレントリードまたはセカンドリード)の設定が可能となった。また、従来から備わる感度優先モードと特異度優先モードの選択も行える。

今後の展望
エルピクセルは、画像診断支援AIを日常のワークフローの一部として医療の標準的なインフラにすることを目指し、主要なPACSベンダー各社とのシステム連携やアップデートを推進してきた。国内の医療現場への普及を足がかりにグローバル市場への展開も進めており、医療AIによる安全で質の高い医療の提供を目指すとしている。
製品概要・エルピクセルについて
製品および同社の概要は以下の通り。
- 製品の総称:EIRL Chest Screening
- 販売名:医用画像解析ソフトウェア EIRL Chest XR(製造販売承認番号:30400BZX00285000)
- 販売名:医用画像解析ソフトウェア EIRL Chest Metry(製造販売認証番号:302AGBZX00101000)
- 会社名:エルピクセル株式会社(東京都千代田区、代表取締役:鎌田富久)
- 主な事業:医師の診断を支援する画像診断支援AI「EIRL」、創薬・アカデミア向け画像解析AI「IMACEL」の研究開発・提供
- EIRLシリーズ実績:大学病院から診療所まで1200施設以上に導入、47都道府県で活用、総解析件数1600万件超(2026年2月末時点、トライアル含む)
本記事はエルピクセル株式会社の発表をもとに作成。
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