寄付付きリフト券POWチケットが全国17スキー場へ拡大 寄付使途予定も公開
一般社団法人Protect Our Winters Japan(POW JAPAN)は、スキー場の環境保全施策を支援できる寄付付きリフト券「POWチケット」が、2026-27シーズンに全国17スキー場・7都道府県で導入されると発表した。あわせて各スキー場における寄付金の使途予定を公開した。さらに、若年層向けリフト券「雪マジPOWチケット」の対象スキー場を拡大し、本格展開を開始する。

POWチケットは、リフト券購入時に寄付を選択すると、その寄付金全額がスキー場の再生可能エネルギー導入や省エネ化、森林整備などのサステナブル施策にあてられる仕組み。滑り手が気候変動から雪山を守る取り組みを直接応援できる仕組みとして展開されており、3年目のシーズンを迎える。寄付金の使途は事前に公開され、シーズン終了後に寄付額と成果が開示・報告される。
新たに6スキー場が加わり全国17箇所に拡大






新潟と長野の7スキー場から始まった取り組みは広がりを見せ、今シーズンは宮城、群馬、新潟、長野、岐阜の5県から新たに6スキー場が導入を決定した。
新規導入となるスキー場と寄付金の主な使途予定は以下の通り。
- みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場(宮城県):ゲレンデ環境整備(七ヶ宿ダムへの安全な水供給のためのゴミ拾いや草刈り等)
- たんばらスキーパーク(群馬県):「自然共生サイト」認定エリアの自然維持活動(ごみ拾い、子供向け自然観察会等)
- 池の平温泉アルペンブリックスキー場(新潟県):森林整備(間伐による生物多様性向上)および排ガス規制対応圧雪車への入れ替え
- 野沢温泉スキー場(長野県):施設内照明のLED化促進
- 高鷲スノーパーク・ダイナランド(岐阜県):スキー場で使用する電力の一部の再エネ切り替え
継続導入施設で見られる取り組みの進展と意識変化
初年度からPOWチケットを継続導入しているスキー場では、寄付金を活用した施策が次の段階へ進む動きが出ている。
エイブル白馬五竜では、これまでに生ごみ処理機の新規導入によるCO2排出量削減を進めてきたが、2026-27シーズンはグリーンシーズンのアクティビティ整備時に発生する木材の再活用に取り組む。また、白馬八方尾根スキー場やスマイルリゾートでは、現場スタッフの日常業務における省エネ意識の定着や改善提案の増加といった変化が見られるほか、POWチケットを選択するリピーター層の定着もみられるとしている。
若年層向け「雪マジPOWチケット」を本格展開
昨シーズンにスマイルリゾートで実験的に導入された19歳から22歳対象の「雪マジPOWチケット」は、対象スキー場を拡大して本格的に展開される。若年層に滑る機会を提供する「雪マジ」と連携し、若い世代が雪山を訪れながら環境問題や気候変動に目を向けるきっかけづくりを目指す。
各スキー場における2026-27シーズンの取り組み
今シーズン参加する各スキー場の使途予定と導入券種は以下の通り。

- 名寄ピヤシリスキー場(北海道名寄市):第1ペアリフトの2026年12月分電気使用量を再エネに切り替え(早割シーズン券)
- 網張温泉スキー場(岩手県岩手郡雫石町):全リフトの電力を100%再エネ化する「再エネ100チャレンジデー」を7日間に拡大(シーズン券各種、4時間券各種、1日券各種)
- みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場(宮城県刈田郡七ヶ宿町):ゲレンデ環境整備(シーズン券各種、1日券各種)
- かたしな高原スキー場(群馬県利根郡片品村):コンポストバッグ配布と自社農園での野菜交換による地域循環構築。寄付と同額をスキー場からも拠出(1日券各種、半日券各種)
- たんばらスキーパーク(群馬県沼田市):「自然共生サイト」認定エリアの自然維持活動(大人1日券)
- 舞子スノーリゾート(新潟県南魚沼市):舞子ゴンドラ冬季電気使用量の100%を再エネに切り替え(シーズン券各種、日券各種)
- 湯沢中里スノーリゾート(新潟県南魚沼郡湯沢町):スキーセンター冬季電気使用量の50%相当を再エネに切り替え(シーズン券各種、日券各種)
- ムイカスノーリゾート(新潟県南魚沼市):第1・第2ペアリフト冬季電気使用量の100%再エネ切り替え、レストラン内照明のLED化(シーズン券各種、日券各種)
- キューピットバレイ(新潟県上越市):スキーセンター内照明のLED化(シーズン券各種、日券各種)
- ニノックススノーパーク(新潟県新発田市):ナイター照明電気使用量の100%を再エネに切り替え(シーズン券各種、日券各種)
- 池の平温泉アルペンブリックスキー場(新潟県妙高市):森林整備、排ガス規制対応圧雪車への入れ替え(1日券各種)
- 野沢温泉スキー場(長野県下高井郡野沢温泉村):施設内照明のLED化促進(1日券)
- 戸隠スキー場(長野県長野市):越水第6クワッドリフトの電力を再エネに切り替え(シーズン券各種、日券各種)
- エイブル白馬五竜(長野県北安曇郡白馬村):グリーンシーズン整備時に発生した木材の再活用(ナイターシーズン券各種、ナイター券各種)
- 白馬八方尾根スキー場(長野県北安曇郡白馬村):森林整備による環境整備と安全管理(シーズン券各種、マイカード)
- 高鷲スノーパーク・ダイナランド(岐阜県郡上市):電力の一部再エネ切り替え(各種1日券)
POW JAPANは今後も持続可能なスノーリゾートの実現を目指すとしており、今シーズンの寄付金額および成果はシーズン終了後に公開される予定。
一般社団法人Protect Our Winters Japanの概要
- 所在地:長野県大町市
- 代表理事:小松吾郎
- 事務局長:髙田翔太郎
- 設立:2018年9月
本記事は一般社団法人Protect Our Winters Japanの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



