『サイボーグ009』生誕60周年、記念小説集が7月8日発売

石ノ森章太郎による傑作SFマンガ『サイボーグ009』が、2024年7月に連載開始から60周年を迎える。これを記念し、河出書房新社は豪華執筆陣による小説集『サイボーグ009トリビュート』を7月8日に刊行する。

『サイボーグ009』は1964年に連載が開始され、石ノ森章太郎のライフワークとされる作品だ。本作は複数の出版社のさまざまな雑誌で長きにわたり描かれてきた。

今回の小説集には、辻真先、斜線堂有紀、高野史緒、酉島伝法、池澤春菜、長谷敏司、斧田小夜、藤井太洋、円城塔の9名が参加。豪華執筆陣が、『サイボーグ009』を原作としたオリジナル小説を書き下ろした。

中でも注目なのが、1968年放送のテレビアニメ『サイボーグ009』でメイン脚本家を務めた辻真先氏の参加だ。辻氏は同作の名エピソードとして知られる最終回「平和の戦士は死なず」を自ら小説化している。

■収録作品
・辻真先「平和の戦士は死なず」
テレビシリーズ第1作の名エピソード、同題の最終回をオリジナル脚本家が自らリメイク!
・斜線堂有紀「アプローズ、アプローズ」
原作屈指の名作「地下帝国”ヨミ”編」後日譚。サイボーグ戦士、誰がために闘う?
・高野史緒「孤独な耳」
003のバレエ公演にともない、001=イワン・ウイスキーが初めて生まれ故郷に帰郷する。
・酉島伝法「八つの部屋」
ジェット・リンクはいかにして002になったか。ゼロゼロナンバー・サイボーグ誕生秘話。
・池澤春菜「アルテミス・コーリング」
その目と耳であるがゆえに、003=フランソワーズ・アルヌールが出会えた奇蹟。
・長谷敏司「wash」
60年にわたり戦い続けた004=アルベルト・ハインリヒ、過去の亡霊と再会。
・斧田小夜「食火炭」
張々湖飯店を見舞った奇妙な出来事が、006=張々湖を過去へといざなう。
・藤井太洋「海はどこにでも」
火星探査団救難船に潜入捜査中の008=ピュンマは、謎の事故に巻き込まれる。
・円城塔「クーブラ・カーン」
009=島村ジョーたち9人のサイボーグ。彼らは、楽園を築く者たちか。

また、同じく『サイボーグ009』生誕60周年を記念し、『文藝別冊 総特集 石ノ森章太郎 増補新版』が6月26日に発売される。こちらは石ノ森章太郎の業績を貴重なインタビューやエッセイでたどる一冊だ。

『サイボーグ009』ファンにとって見逃せない2つの書籍が、この夏に発売される。

valvix

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