PeopleX、シリーズAで54.5億円調達 人事特化LLM基盤などを開発へ
人事および営業領域のAIプロダクトを展開する株式会社PeopleXは、シリーズAラウンドにおいてエクイティおよびデットファイナンスにより54.5億円の資金調達を実施した。これにより、2024年4月の創業からの累計資金調達額は78.2億円に達した。同社はあわせて、人事領域に特化した独自の大規模言語モデル(LLM)やAIプロダクトの基盤となるOSの開発など、今後の事業展開を発表している。
ARR10億円到達と営業領域への新規参入
PeopleXは対話型AIサービスを提供しており、イオン株式会社や株式会社セブン‐イレブン・ジャパン、神奈川県鎌倉市など、大手企業や地方公共団体を中心にグループ全体で3,000社を超える支援実績を持つとしている。
同社の発表によると、AIプロダクト提供開始後15カ月でARR(年間経常収益)は10億円に達し、直近1年間のARR成長率は17倍を超えた。月次のグロスレベニューチャーンレートは0.2%、NRR(売上継続率)は140%超となり、今回の調達時点での月次売上高は2億円を超えている。
また、同社は新たに営業領域へ参入し、AIネイティブ製品「PeopleX AIセールス」の提供を近日中に開始する予定である。さらに、マーケティングやカスタマーサクセスなどの各領域における製品も来年春までに順次リリースしていく計画を明らかにしている。


資金調達の概要と使途
今回のシリーズAラウンドにおける第三者割当増資の引受先は、エン、Angel Bridge、オープンアップグループ、WiL、One Capitalの各社である。
調達した資金は、今秋以降に予定しているテレビCMやタクシーCMなどの全国プロモーション費用のほか、新規AIプロダクトの開発費や全国的な営業網拡大に伴う人件費へ集中的に投資される。
人事特化型LLMや基盤OS「Athena」などの開発

同社は今後の成長に向けた施策として、以下の新製品や新機能を発表した。
- 人事特化型LLMとMotherAI OS「Athena(アテナ)」の開発:自社環境で運用する国内ソブリンAIとしての独自LLMと、AI OS基盤「Athena」、および課題解決を支援する「Personal Brain」「Strategic Brain」「Customer Brain」を展開する。
- 採用支援機能の拡充:AIによる書類選考支援や、2次選考以降の面接支援、面接設計を支援する「AI採用コンシェルジュ」を提供する。
- 「PeopleX AIタレントインテリジェンス」の展開:面談やスキル評価データをAIで統合・可視化し、戦略的人事に活用するアプローチを提供する。

海外展開とM&A戦略
PeopleXはAIプロダクトの多言語対応を進めており、すでに10カ国以上で利用実績があるとしている。今後は拠点を設立済みのベトナムに経営チームの一部が常駐するほか、台湾、インドネシア、インド、シンガポール、オーストラリアなどアジア・オセアニア地域での展開を強化する。
また、創業から2年で人材紹介企業など3社の買収や2つの事業譲受を実施しており、2031年までに組織コンサルティングやHR Tech、Sales Techなどの企業を対象に20社を目安としたM&Aの実施を目指すとしている。同社は2031年度の売上高目標として1,000億円を掲げ、IPOの実現に向けた中期経営計画を進める方針である。
会社概要
- 法人名:株式会社PeopleX
- 代表:橘 大地
- 資本金:5,100百万円(資本準備金含む / 2026年9月時点)
- 所在地:東京都新宿区西新宿2丁目6-1 新宿住友ビル24階
- 事業概要:人事領域・営業領域のAIプロダクトの開発・提供
- コーポレートサイト:https://corp.peoplex.jp/
本記事は株式会社PeopleXの発表をもとに作成。
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