NVIDIA戦略パートナーと提携、成田でAIスマートシティ構想

共生バンク株式会社は、米国の半導体大手NVIDIAと戦略的パートナー関係にあるタイ王国のSTPX Global社との業務提携を発表した。この提携により、日本におけるAIソリューションビジネスを共同で展開することになる。

具体的には、8月をめどに共生バンクグループとSTPX Global社が合弁会社「STPX Global Japan株式会社(名称予定)」を東京都内に設立する。年内にもNVIDIAの「生成AI向けにイーサネット ネットワーキングを強化」に対応したSpectrum-Xを日本国内に設置し、あらゆる市場のAIソリューションの拡大を支援する。NVIDIAとの間では、単なるハードウエアの代理店ではなく、生成AIのトータルソリューションビジネスを各種業界向けに世界的規模で展開する戦略的パートナーとしての位置づけとなっている。

一方、共生バンクグループは、千葉県成田市における大型開発プロジェクト「ゲートウェイ成田プロジェクト」のマスタープランを発表している。STPX Global社との合弁会社設立を足掛かりに、データセンター事業や関連するソリューションビジネスへの事業拡大を目指す。

「ゲートウェイ成田」は、NVIDIAの技術を駆使した世界初の「AIスマートシティ」として企画・プロデュースされ、AIが顧客ニーズを最適化する様々なNVIDIA製品の価値を体験できるショーケースとして開発される。商業施設、ホテル、デジドーム、R&D、交通システム、物流システム、通信システム等のあらゆるファシリティシステムにNVIDIAの技術が活用され、世界最先端のエネルギー効率を実現する未来の街づくりを目指す。

施工段階からAI技術を活用し、建築施工の省人化と工期短縮化を目指す。将来的にはAIスマートシティを企画から竣工、運営までをパッケージ化し、これらのシステム&ソフトとして全世界に向け販売することも視野に入れている。

提携の概要としては、共生バンクグループがSTPX Global Japan株式会社の株式の51%シェアを取得し、年内に16NodesのAI向けデータセンターを東京に設置、NVIDIA Spectrum-X Ethernetを用いて運用を開始する。随時拡大しながら3年後の2027年度中を目途に5000Nodes規模までの拡張と開発、運営を行う計画だ。

STPX Global Japan株式会社を通じて、ゲートウェイ成田プロジェクトを基点に日本国内からアジア、全世界において、NVIDIA Spectrum-X Ethernetネットワーキングプラットフォームを用いた、生成AIに係る「AIスマートシティ」の開発を行う。ゲートウェイ成田プロジェクトは、AIトータルソリューションビジネスのショーケースとして位置づけられ、開発が進められる。