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持ち帰り唐揚げ店の倒産が前年比9割減 2026年1から8月は2件 帝国データバンク

帝国データバンクの調査によると、持ち帰りを中心とした唐揚げ店経営業者の倒産が大幅に減少している。2026年1月から8月までの累計倒産件数は2件にとどまり、前年の15件から9割減となった。コロナ禍でのブーム収束や原材料高騰に伴う淘汰を経て、市場は一過性のブームから定着への移行が進んでいる。

原材料高騰と過当競争で2023年には過去最多の倒産が発生

持ち帰りを前提とする唐揚げビジネスは、コロナ禍において参入コストの低さやオペレーションの簡便さ、根強い人気を背景に、大手飲食チェーンから個人店まで参入が相次いだ。しかし、コロナ禍の収束とともにブームが落ち着くと過当競争に突入した。

さらに、ブラジル産やタイ産などの輸入鶏肉価格の急上昇に加え、キャノーラ油をはじめとする原材料の値上げが相次ぎ、深刻なコスト上昇に見舞われた。安価な原材料で利益を出すビジネスの前提が崩れたことで、コスト上昇分を価格転嫁できない小規模店やブランド力に乏しい企業の退出が進み、2023年には過去最多となる27件の倒産が発生した。

現在も原材料高は続いているものの、事業者の淘汰が進んだことで過当競争は落ち着きを見せている。一過性のブームを脱して日常的な中食需要として消費者の支持が定着したことで、地域に根差した店舗が堅実に利益を出せるようになったことが倒産急減の要因とみられる。

生き残った専門店では、唐揚げ単品のテイクアウトから脱却し、とんかつ弁当やのり弁当など商品ラインナップの拡充が進んでいる。明太子や特製タルタルソースといったトッピングの充実や、デカ盛りなどインパクトのある商品開発を通じて、付加価値と客単価の向上を両立させる動きもある。加えて、適切な原価管理や仕入れコストの上昇を販売価格へ転嫁できる収益構造へのシフトも進んでいる。

倒産件数の急減は市場定着の兆しとされる一方、ブームの一巡により販売面では以前ほどの勢いはみられない。また、スーパーやコンビニなど異業種の中食部門が提供する安価な惣菜との競争も激しさを増している。新たな競争環境のなかで、専門店としての優位性をいかに構築できるかが引き続き焦点となる。

調査概要

  • 調査対象:負債1,000万円以上・法的整理による唐揚げ店(料理品小売業および飲食店等のうち、持ち帰りを中心とした唐揚げ店事業を経営する企業)の倒産
  • 集計期間:2000年1月~2026年8月31日

本記事は株式会社帝国データバンクの発表をもとに作成。

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