大黒屋とLINEヤフー、AI買取査定で提携、「おてがるブランド買取」概念実証開始

株式会社大黒屋とLINEヤフー株式会社は、2024年5月27日より、AI買取査定サービス「おてがるブランド買取」のパイロットタイプの提供を開始する。このサービスは、LINEを利用して中古ブランド品を大黒屋が買い取り、「Yahoo!オークション」に出品し、落札金額に応じて追加の買取代金を利用者に還元するというものだ。

利用者は、LINE公式アカウント上でAI鑑定士による簡易画像査定を通じて、目安となる買取額を把握することができる。また、買取に関わる登録・集荷・査定・振込などのやりとりがLINE公式アカウント上のチャットボットで完結するため、手軽に利用できるのが特徴だ。

「おてがるブランド買取」では、「Yahoo!オークション」への出品後、実質買取金額が最大5倍に上乗せされる可能性がある。ただし、これには条件があり、落札金額に応じた還元率が設定されている。

大黒屋では、約8年前からAI鑑定・査定及びグローバルダイナミック・プライシングの確立に着手しており、画像認識技術、ダイナミック・プライシング、自然言語処理などの最新技術を活用している。

大黒屋の小川浩平代表取締役社長は、LINEヤフーとの業務提携について、「これからのビジネスはますますデジタル化していく」と考えており、「LINEヤフーのような大型のプラットフォームを持つ企業と業務提携することを検討した」と語っている。また、「おてがるブランド買取」のアイデアについては、「ノウハウのデータベース化や正規化を志したことがきっかけ」だと述べている。

利用者にとっての最大のメリットについては、「物を売るにあたっての面倒が解消される点」を挙げ、「シニア世代も若者世代も、自分に適したスタイルで二次流通市場の恩恵を、より”おてがる”に享受することができるようになる」と説明している。

株式会社大黒屋は、1947年に創業した質屋業を中心とする会社で、現在は東京都港区に本社を置き、関東・中部・関西・九州で24店舗を展開している。