茨城発AI企業が新興国・途上国向け情報提供サービスをリリース

株式会社DEVELOPTONIA(本社: 茨城県日立市、CEO: 大場一雅)は、株式会社ANOBAKAを主たる引受先とするJ-KISS型新株予約権を発行し、プレシードラウンドの資金調達を実施した。この資金により、生成AIを活用した新サービス「KiAI」の開発および提供を開始する。

「KiAI」は、途上国・新興国のビジネス情報収集サービスだ。新興国・途上国のニュースヘッドラインをタイムリーに生成・提供し、さらにAIがビジネス分析レポートとしてまとめる。企業は、途上国・新興国の未開拓市場や成長市場への進出を画策するものの、情報の入手困難さが経営判断の大きな障壁となり、多くのビジネスチャンスを逃してしまっている。DEVELOPTONIAはAI技術を活用して、これらの課題を解決する。

また、2023年11月から茨城大学の新納浩幸教授とともに共同研究を実施している。新納教授は自然言語処理、機械学習の専門家であり、KiAIで使用するAIについて技術的なサポートを行っている。2024年3月末には「茨大発ベンチャー」として認定され、4月には新納教授がDEVELOPTONIAの最高AI責任者(CAIO)役員に就任した。

新納教授は「生成AIは革新的な技術であり、ビックビジネスになる可能性を秘めている。DEVELOPTONIAが扱う『新興国・途上国に特化した情報提供』は、CEOの大場氏が長く関わってきた領域で、競合する企業もなく、『ニーズの特定』はクリアできている。あとは『利用技術』であり、ここは私の出番だ」とコメントしている。

株式会社ANOBAKAパートナーの萩谷聡氏は「すでに大手企業への導入が進む『KiAI』は、新興国および発展途上国の市場への進出を目指す企業にとって、信頼性の高いビジネス情報・ビジネスレポートをタイムリーに提供する革新的なサービスだ。『KiAI』が、新興国および発展途上国の市場で成功を収める企業にとって欠かせないツールとなると確信している」と述べている。

DEVELOPTONIAのCEOである大場一雅氏は、かつて世界銀行グループやOECDなどの国際的な金融機関でエコノミストとしての経験を積み、途上国と新興国の経済に関する深い理解を得た。その経験を活かし、これらの地域でのビジネス情報収集を支援する新しい事業を立ち上げる決意を固めたという。大場氏は「私たちの目標は、情報の力を利用して、ビジネスの世界から国境を無くすこと、そして途上国・新興国をはじめとした社会と経済のさらなる発展を促すことだ」と語っている。