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東京23区オフィス拡張移転DI、2026年Q2は63%へ大幅低下

三幸エステート株式会社は、2026年6月末時点における東京23区の企業オフィス需要動向をまとめた「オフィスユーザーレポート」を公表した。2026年第1四半期に過去最高値を記録した東京23区のオフィス拡張移転DIは、第2四半期に63%へと大幅に低下した。空室率が1%台と低水準で推移し募集床が限られるなか、企業の拡張意欲は底堅いものの、移転計画を見直す動きが出ている。

東京23区のオフィス拡張移転DIは、2026年第1四半期に76%となり、2019年第1四半期以降の最高値を記録した。しかし、第2四半期には前期比マイナス13ポイントとなる63%へと大幅に低下した。なお、オフィス拡張移転DIは0%から100%の間で変動し、基準となる50%を上回ると拡張意欲が強く、下回ると縮小意欲が強いことを示す指標であり、新規開設は計算対象外となっている。

DI低下の背景には、空室率が1%台の低水準でまとまった面積の募集床が少なく、テナントの選択肢が限定的になっていることがある。賃料単価や移転コストの上昇を受け、立地条件やビルグレードを維持しながら賃借面積を小さくして総額を抑えようとする企業が増えていることも一因とみられる。

全業種で新規・拡張移転が約7割を占める

2026年上期における業種別の移転動向では、いずれの業種でも新規移転と拡張移転の合計が件数割合の7割前後を占めた。情報通信業では他業種に比べて縮小移転の割合が多いものの、立地改善を伴う移転もみられる。

採用強化や従業員のエンゲージメント向上、AI時代を見据えたコミュニケーション重視の観点から、従来より広いオフィススペースを求める需要は依然として強い。オフィス支出を投資と捉える企業が増えたことで、業績が好調な企業を中心に賃料負担力も高まっているとみられる。

募集賃料は規模や築年を問わず上昇傾向が一段と強まる

募集賃料の対前年同月比は、大規模・築10年未満のビルでプラス16.2%となり、2025年6月時点のプラス9.7%から上昇幅が拡大した。大型・中型の築30年以上のビルにおける対前年同月比も2001年以降の最高値を記録し、市場全体で賃料上昇の傾向が強まっている。

背景には需給のひっ迫に加え、高品質なオフィス需要に応えるためリニューアル等でビルの付加価値を高めるバリューアッド投資の増加がある。建築費高騰により建替や再開発の中止・延期が増えるなか、既存ビルを中心としたオフィスの高品質化と賃料上昇傾向は今後も継続すると見込まれている。

選択肢が限られるなかで進むオフィス戦略の見直し

足元では拡張移転DIが低下したものの、企業の拡張意欲自体は強い傾向にある。業績好調でインフレ耐性のある企業は賃料上昇に対応できている一方、条件に合う募集床が限られることから移転計画を取りやめたり、戦略を見直したりするテナントも増えている。過去の需給ひっ迫時にみられた割安感を求めた周辺部への移転の動きは少なく、今後は立地、賃料、ビルグレードのバランス調整が重要になると分析されている。

三幸エステート株式会社について

  • 設立:1977年5月17日
  • 代表者:取締役社長 福島正二郎
  • 本社所在地:東京都中央区
  • 事業内容:賃貸オフィスビルの選定サポート・仲介、ワークプレイスの検証・提案、プロジェクトマネジメント業務など

本記事は三幸エステート株式会社の発表をもとに作成。

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