日立ハイテクとITRIが材料開発DXで協創

日立ハイテクと日立製作所は、台湾最大の産業技術研究開発機構である工業技術研究院(ITRI)と、ITRIが運営するAI・機械学習プラットフォーム「MACSiMUM」において、日立グループが提供するマテリアルズ・インフォマティクス(MI)ソリューションを活用した協創を開始した。

経済部産業技術局(台湾)の後援のもと、新竹県で開始式典および交流会が開催され、各代表者が本協創の意義を共有し、技術力およびリソースを有効活用して、材料分野における新たな開発と産業の持続的な発展をともにめざすことに合意した。

本協創では、日立ハイテク台湾会社が、日立の開発する材料研究および開発分野のDXを支援するMIに基づく分析環境をITRIに提供する。これにより「MACSiMUM」を活用するユーザーに最適な分析環境を提供し、実験回数の削減や材料研究開発の効率化、新材料の開発加速、研究開発コスト削減を実現する。

3者は本協創を通して、台湾の材料開発におけるDXの加速と、新技術の開発・イノベーション促進をサポートするとともに、産業技術水準の向上に貢献していく。

ITRI 材料化学研究所所長の李宗銘氏は、「MACSiMUM」が台湾の中小企業のデジタル研究開発ツール導入を支援しており、日立との協創が台湾の材料産業のDX推進に重要な役割を果たすと述べた。日立ハイテクの石谷俊明氏と日立の市川博丈氏も、ITRIとの協創の機会に感謝を示し、台湾の材料研究開発の加速と市場競争力向上、DX推進への貢献に意欲を示した。