GENSHI AI、訪問診療向け医療者専用チャットの先行パートナー5施設を募集
株式会社GENSHI AIは、訪問診療を提供する医療機関を対象に、医療者専用チャット「RoundTrace」の先行パートナー施設を5施設募集する。検証期間は3か月で、期間中の利用料は無料となる。応募締切は2026年12月25日(金)に設定されている。
患者ごとの情報共有と法令遵守を両立するチャット

RoundTraceは、患者ごとに専用のチャンネルを設け、訪問診療に従事する医師、訪問看護師、薬剤師、ケアマネジャー、医療事務の間で情報を共有するチャットシステムである。データは国内のデータセンターに保管され、メッセージの送信、編集、削除の履歴は改ざんの有無を検証できる形で記録される。iPhone、Mac、Windowsに対応しており(Android版は開発中)、現在の連絡手段を停止することなく並行して導入できる。

医療現場では多職種連携ツールの導入が進む一方、個人のメッセージアプリや電話、FAX、口頭での申し送りが併用されている実態がある。私物端末の業務利用は施設の一元管理が難しく、退職や紛失時に患者情報が残るおそれがある。

また、医療法施行規則第14条第2項(令和5年4月1日施行)により、病院および診療所の管理者にはサイバーセキュリティ確保に必要な措置を講じることが義務付けられている。厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(3省2ガイドライン)」や個人情報保護法への対応が求められるほか、令和8年度診療報酬改定で明確化された在宅医療情報連携加算(100点、月1回)や新設された訪問看護医療情報連携加算(月1,000円)のICT要件を満たす上でも、適切な情報管理ツールの選定が重要となっている。
現場の定着を支援する各種機能


厚生労働省が令和7年度に実施した調査では、在宅医療でのICT活用における障壁として「システムの使い方が難しい」「情報が多すぎて取捨選択が難しい」「見落としを防ぐため緊急時は電話に戻る」といった点が挙げられている。RoundTraceはこれらの課題に対応する設計を取り入れている。

チャンネルは全体連絡、申し送り、緊急・オンコール、患者ごとの4種類を使い分けられる構成となっており、患者ごとのチャンネルでは訪問時の写真、バイタル、医師の指示が時系列で表示される。緊急・オンコールのチャンネルは通知を無効にできない仕様とし、既読表示で伝達状況を確認できる。

さらに、メッセージ修正時に修正前の内容が日時とともに残る編集履歴機能やピン留め、タスク管理機能のほか、在宅医療情報連携加算の条件を7項目で確認できる算定ダッシュボード(開発中)なども備える。


先行パートナー施設の募集概要
先行検証では、実際の患者に関する連絡を通じて連絡漏れや確認手間の削減度合い、各職種が負担なく使えるか、夜間の緊急連絡の申し送りへの連携状況などを3か月間確認する。
- 対象:訪問診療を提供する医療機関(クリニック、病院)。連携する訪問看護ステーションも参加可能
- 募集数:5施設
- 検証期間:3か月(施設の状況に応じて相談)
- 費用:検証期間中は無料(導入後の費用は個別に案内)
- 必要な環境:iPhone、Mac、Windowsのいずれかの端末と専用アプリのインストール(Android版は開発中のため検証はiPhoneまたはパソコンを使用)
- 申込方法:https://roundtrace.com/#s13 のフォームで相談内容に「先行導入について相談したい」を選択、またはメール( contact@genshi.ai )で連絡
- 締切:2026年12月25日(金)(募集数に達した場合は締切前に受付を終了することがある)
同社代表取締役の長嶋 大地氏は、個人の私物端末や電話に頼る現状を現場の使い勝手を損なわずに変えたいとし、サイバーセキュリティ対策が義務付けられるなかで日々の連絡の場を見直すことが第一歩になるとコメントしている。
株式会社GENSHI AIについて
東京都千代田区神田和泉町1番地6-16 ヤマトビル405に本社を置く株式会社GENSHI AIは、2025年11月に設立された、医師とエンジニアによる医療AIスタートアップである。医療機関向けの閉域LLM基盤「MedLocal」、医師向けエビデンス検索「CHUBEN」、医療用語に強い音声認識「GENSHI Voice」を開発している。東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)が運営する創業成長支援プログラム「1stRound」の第15回支援先に採択されたほか、NVIDIA Inceptionプログラムのメンバーとなっている。
本記事は株式会社GENSHI AIの発表をもとに作成。
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