アドビ、動画プロフェッショナル向けの新たなイノベーションとAIツール機能を提供

アドビは2025年1月23日、サンダンス映画祭2025に先立ち、学生からインディーズ、ドキュメンタリー制作者、業界のベテランまであらゆるレベルの映画制作者を支援する新機能を発表した。また、Adobe Film & TV Fundに500万ドルを追加で助成し、過小評価グループのクリエイターや映画制作者たちがスクリーン上や舞台裏でキャリアの機会を得られるよう支援することを発表。さらに、Adobe Foundationは先日発生した山火事の影響を受けたロサンゼルスのクリエイティブコミュニティを支援するため、100万ドルの慈善寄付を行った。

Adobe Premiere Pro(ベータ)の新機能である「メディアインテリジェンス」と「検索パネル」は、膨大なファイルライブラリから最適な映像クリップを迅速に探し出せるようにすることで、ビデオ編集者の作業効率を大幅に向上させる。また、新たにAIを搭載した「キャプションを翻訳」機能も提供され、多言語のキャプション生成が自動化される。

Adobe After Effectsでは、モーションプロフェッショナルの要望を反映し、キャッシュの改善やHDRサポートの強化などのパフォーマンス改善が図られた。Frame.ioではキヤノン製カメラにおけるCamera to Cloud(C2C)のサポートを拡張。Canon EOS C80およびEOS C400カメラから直接、高品質の映像をFrame.ioに自動的にアップロードしてアクセスできるようになり、リアルタイムのコラボレーションとビデオワークフローの高速化を実現する。

サンダンス映画祭2025の上映作品の約85%がAdobe Creative Cloudツールを使用しており、『Opus』、『Didn’t Die』、『Bunnylovr』、『By Design』、『Train Dreams』など多くの話題作がAdobe Premiere Proで編集されている。また、第97回アカデミー賞のショートリスト10部門にノミネートされた作品の多くや、ACE Eddie賞のノミネート作品にもアドビ製品が活用されている。

アドビとAdobe Foundationは、Adobe Film & TV Fundへの500万ドルの追加助成を発表。これにより、総額1,100万ドルの基金が過小評価グループのクリエイターや映画制作者の支援に拠出されたことになる。また、Group Effort Initiative(GEI)と提携し、次世代の映画制作者、編集者、マーケターを対象に、アドビのトレーニングコースを提供する。

今回の一連の発表は、アドビが映画製作者のストーリーテリングを力強くサポートし、クリエイティブな表現の実現に貢献していく姿勢を示すものだ。最新のテクノロジーとAIの活用により、ポストプロダクションのワークフローを効率化し、世界中の視聴者を魅了する作品づくりを支えていく。

valvix

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