ニューサウスウェールズ大、日本でのイノベーション推進へ

オーストラリア・シドニーに拠点を置き、QS世界大学ランキング2024でトップ20にランクインしているニューサウスウェールズ大学(UNSW Sydney)が、日本企業との研究開発・イノベーション関連のコラボレーションを支援する取り組みを開始した。

この取り組みでは、Innovation Dojo Japan LLCと提携し、UNSW Sydney専任のバイリンガル担当者として渡邊麻梨紗氏を日本に設置。再生可能エネルギー、新バッテリー技術、量子コンピューティングなどを含むUNSW Sydneyの研究開発技術や新興企業と、日本企業や投資家との連携に注力する。

すでにUNSW Sydneyのスピンアウト企業であるDeCarice社は、日系大手企業数社と事業連携に向けた交流を開始。同社は、ディーゼルエンジン車に水素ベースの電源を後付けできるDUAL燃料システムを提供している。

また、3月に神戸市で開催されたイベントでは、UNSW Sydneyのテクノロジーやスタートアップ企業が日本企業に技術を披露。発表した量子コンピューティング企業のDiraq社は、すでに1億3500万米ドルの資金調達を実施しており、さらなる関心を集めている。

UNSW Sydneyはこれまでにオーストラリア最多の8社のユニコーン企業を輩出。今回の日本企業との新たな連携機能は、日本におけるグローバル・イノベーション・エコシステムの実現に貢献すると期待されている。

UNSW SydneyとInnovation Dojo Japanは、5月15日、16日に開催されるSusHi Tech Tokyo 2024に参加し、日本企業との提携の可能性を模索する予定だ。