Sincecoreが高リスク面談を支えるSaaSシンミライナビを正式リリース
株式会社Sincecoreは2026年10月13日、内部通報やハラスメント相談、労務相談といった「高リスク面談」を支えるSaaS「シンミライナビ」を正式にリリースしました。受付から面談準備、面談、面談後の確認までをAIが下書きや整理を行い、担当者が内容を確認して確定する仕組みで業務の標準化を図ります。あわせて期間限定の無償トライアルの受付とサービス資料の公開も開始しました。
開発の背景と法改正への対応
2026年12月1日には改正公益通報者保護法が施行されます。同法では通報を理由とする解雇や懲戒への刑事罰のほか、通報から1年以内の解雇や懲戒を通報を理由とするものと推定する規定、体制整備義務に対する立入検査・命令権の付与などが盛り込まれており、通報受付後の対応体制が問われることになります。

消費者庁が2024年4月に公表した「民間事業者の内部通報対応 ‐実態調査結果概要‐」(n=2,442、複数回答)によると、内部通報制度を導入している事業者が挙げた不正発見のきっかけは「内部通報」が76.8%で最も多く、内部監査の52.0%や上司による業務チェックの45.2%を上回りました。通報が不正発見の最大の入口となる一方、株式会社Sincecoreのインタビューでは担当者によって議事録の書き方や体裁にばらつきがあるといった課題が浮き彫りになっており、対応経緯の説明責任を果たすための仕組みが求められていました。
AIによる下書きと改ざんを防ぐ記録管理
シンミライナビは、AIが下書きや整理を担い、重要度や調査結果、処分などの判断は人が行う設計となっています。主な機能は以下の通りです。
- 受付:聞き取った内容のメモを貼り付けると、AIが事実を整理し、未確認の情報を一覧化します。重要度は担当者が理由とともに確定します。
- 面談準備:案件や相手の立場に応じた面談台本をAIが生成します。責任を問いただす聞き方を避け、目撃者向けには相談者を特定させないための注意が盛り込まれます。
- 面談:録音の同意を記録した上で開始し、文字起こしをもとに事実、主張、時系列を発言の出典つきで整理したレポートを作成します。未確認の質問は未確認事項として残ります。
- 面談後の確認:被面談者と面談者が同一画面で内容を確認して確定します。確定後の上書きはできず、訂正内容は申請と承認の記録として原本の横に並びます。
- 証言の突合:確定した複数の記録から一致点と相違点を並べて提示し、正誤の判断は担当者が行います。
- 記録の管理:閲覧を含む全操作を追記のみの監査ログに記録します。管理者であっても対象者などの利害関係者は案件ごとに閲覧対象から除外できます。

運用体制と利用プラン
同サービスは、東証プライム上場企業3社を含む5社とのトライアルが決定しています。セキュリティ面では第三者によるセキュリティ診断を実施済みで、本番環境はAWS東京リージョンを使用し、AIの推論は国内(東京・大阪)に限定されています。なお、同社は大日本印刷株式会社(DNP)の新規事業創出プログラムを通過した事業をもとに、出向起業型カーブアウトの仕組みを活用して設立されました。

利用料金は月額10万円からで、年間の対応件数と規模に応じたプランが用意されており、利用者数の制限はありません。月額費用にはシステムの利用に加え、専任担当者による月1回の定例を通じた台本テンプレートや判断ガイドの見直し支援が含まれます。また、架空のケースを用いて受付から面談後の確認までを一通り操作できる期間限定の無償トライアル(最短でミーティング2回、原則対面、オンライン可)の受付も行われています。
株式会社Sincecoreの代表取締役CEOを務める佐藤 英吾氏は、事業会社の労働組合専従として7年間にわたり対話の現場に立ち会ってきた経験から、高リスク面談における企業のリスクと従業員の尊厳毀損という双方の課題を解決するために同社を創業したとしています。
株式会社Sincecoreの概要
- 会社名:株式会社Sincecore(シンスコア)
- 所在地:東京都千代田区四番町2番地1
- 設立:2026年5月1日
- 代表者:代表取締役CEO 佐藤 英吾
- 事業内容:対話ガバナンス基盤「シンミライナビ」の開発・提供
- Webサイト:https://sincecore.com
- 顧問社会保険労務士:脇 淳一(社会保険労務士事務所インサイス)
- 顧問弁護士:藥師寺 正典(弁護士法人 第一法律事務所)
本記事は株式会社Sincecoreの発表をもとに作成しました。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



