AI測量アプリ「Scanat」に曲面計測機能追加

東京都港区に本社を構えるnat株式会社は、スマートフォンのLiDARセンサーを活用したAI測量アプリ「Scanat」に、世界初の曲面計測機能を実装したと発表した。これにより、ユーザーは曲面の長さを簡単に計測することが可能となる。

「Scanat」は、ミリ単位での計測が可能な空間記録アプリとして、全国44都道府県の法人に広く活用されている。今回新たに実装された曲面計測機能は、特にトンネルなどの構造物の計測に有用である。これらの構造物は曲面で構成されることが多く、その長さを計測するのは難易度が高い。しかし、この新機能により、その問題が解消される。

曲面計測機能の実装にあたり、nat株式会社はNURBSモデルを採用した。NURBSは、曲線や曲面を生成するためにコンピュータグラフィックスで一般的に採用される数学的モデルである。このモデルはCADやCAM、CAEなどで一般的に用いられており、世界標準ともなっている。

この新機能の利用は、iPadやiPhoneのタッチパネル上で簡単に行うことができる。ユーザーは始点と終点を指定し、次に「制御点」を指定するだけで、曲面計測が可能となる。そして、この新機能は追加料金なしで利用できる。

nat株式会社は、2019年に創業し、3D領域やアプリ・システム開発において先進的な技術力を有する。同社は「人々の便利で豊かな暮らしを実現」を目指し、2022年1月に「Scanat」をリリースした。このアプリは、建設業をはじめ、不動産やエネルギー業界などで幅広く利用されている。今後もユーザーのニーズに応えるべく、新機能の研究と実装を進めていくとのことだ。