更年期女性の8割がメンタル不調と回答
クラシエ薬品株式会社は、30代から60代の女性1,236人を対象に「更年期のメンタル不調に関する実態調査」を実施した。調査の結果、30代から60代の女性の約8割がメンタル不調を感じていることが明らかになった。
更年期世代の前後を含む3世代でメンタル不調の実態を比較したところ、更年期にあたる45歳から54歳の世代で85.0%と最も高い割合を示した。一方、更年期後の55歳から69歳の世代では、他の世代よりも10%程度下がり、メンタル不調が落ち着く傾向がみられた。
症状別にみると、全体では「ストレス・気疲れ」(49.8%)や「イライラ」(38.0%)、「意欲・やる気の低下」(34.4%)が上位にあがった。更年期前の世代と更年期にあたる世代では全体と同様の傾向が見られた一方、更年期後の世代では「夜中に目が覚める」(32.7%)や「不眠・眠れない」(28.2%)など睡眠に関するお悩みが多いことが分かった。
世代別のストレス要因については、更年期前の世代では「収入・家計・金銭面について」(50.8%)が1位となり、他の世代ではみられなかった「育児」(25.4%)が上位に入る結果となった。一方、更年期にあたる世代と更年期後の世代になると、「健康面」に対するお悩みや不安を感じる方の割合が高くなった。
藤沢女性のクリニックもんまの門間先生によると、更年期に近づくと卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌量が急激に減少することで、ホルモンバランスが崩れ、自律神経に影響を及ぼすため、心身の不調が現れるという。更年期症状を訴える患者さんへの治療方法としては、カウンセリングや生活習慣の改善指導、薬物療法や漢方療法、ホルモン補充療法、プラセンタ注射などを用いることもあるとのことだ。
更年期と上手く付き合っていくためには、更年期について知ることが大切だと門間先生は述べている。どういった症状があるのか知っておくだけで、症状が出た時に「更年期かも」と受け止めることができるようになるという。更年期症状にお悩みの方は、我慢せずに一度医師へ相談することをおすすめしている。