ネクソンが成長戦略を発表、キャピタル・マーケット・ブリーフィングにて

ネクソンは、2024年9月3日に渋谷で開催したキャピタル・マーケット・ブリーフィングにて、中期成長戦略、経営目標及び新たな株主還元方針について発表した。同社は、高度なライブ運用を通じて30年間着実な成長を遂げてきたが、今後はIP成長戦略に沿った組織改編を行い、主要IPの成長と新たな大ヒット作の開発を進めていく方針だ。

IP成長戦略は、垂直方向と水平方向の成長で構成される。垂直方向の成長では、『アラド戦記』や『メイプルストーリー』などの大ヒットフランチャイズを新しいコンテンツ、プラットフォーム、地域を通じて提供し、再活性化及び拡張することで成長させる。水平方向の成長では、『マビノギ』などのその他のゲームフランチャイズや開発中の新作から新たな大ヒット作を創出することに重点を置く。

経営目標としては、2023年度の通期売上収益4,230億円からCAGR(年平均成長率)15%で成長させ、2027年度に7,500億円とすることを目指す。また、通期営業利益は2023年度の1,350億円からCAGR17%で成長させ、2027年度に2,500億円を目標とする。

新たな株主還元方針として、前年度通期営業利益の33%以上を配当及び自己株式取得を通じて還元することを決定した。また、2024年度下半期の1株当たりの半期配当を7.5円から倍増し、15円とすることも発表された。

ブリーフィングでは、IP成長戦略を反映する新作3タイトルのデモンストレーションも行われた。『The First Berserker: Khazan』は『アラド戦記』フランチャイズのマルチプラットフォームゲームで、2025年初頭にリリース予定だ。『MapleStory Universe』はブロックチェーン技術を活用し、プレイヤーにIPへの貢献度に応じて報酬を付与するゲーム及び機能を紹介した。『ARC Raiders』は新規大ヒットIPを創出する取り組みの一つで、2025年に発売予定である。

ネクソンは、これらの戦略を通じて、既存フランチャイズの拡張及び新作ゲームによるIP成長を実現し、2027年度までに売上収益7,500億円、営業利益2,500億円の達成を目指す。