Nonagon Capital、K-POPエンタメ企業Modhausに出資

サンフランシスコ・ベイエリアに拠点を置くベンチャーファンドのNonagon Capitalは、韓国のブロックチェーン技術を活用したスタートアップであり芸能プロダクションでもあるModhaus Inc.への出資を発表した。

Modhausは、K-POPアーティストグループの運営にファンが参画できるプラットフォーム「COSMO」を開発・運営しており、現在は「トリプルエス(tripleS)」と「アルテミス(ARTMS)」をプロデュースしている。同社は、ブロックチェーン技術と芸能プロダクションとしての活動実績を組み合わせ、ファンをアーティストにとっての「いちプロデューサー」としてより積極的にアーティストの意思決定へ関わるエコシステムを構築している。

「COSMO」上で購入できるデジタルフォトカードNFTは、アーティスト活動に関する決定に関わる投票権の役割を担っており、これまで可視化することが難しかったファンの想いや、エンターテインメント業界における透明性の欠如などへのソリューションとして、ブロックチェーン技術を活用している。

Modhausは日本とも深い関わりがあり、渋谷に拠点を持つK-POPアーティスト育成スタジオ、Bloom Academyの生徒(SEED生)が同社がプロデュースするグループ「tripleS」のメンバーとしてデビューしている。

今回の出資により、Nonagon Capitalは国内外のエンターテインメント企業とModhaus間での協業機会創出などを通じ、日本と米国市場の開拓を支援していく。

Modhaus CEO Jaden Jeong氏は、日本のフォトカード市場の深さに言及し、同社のデジタルフォトカードがCosmoプラットフォームを通じて日本のファンダム文化に響くことを望んでいると述べた。また、短期的にはJ-POPアーティストもCosmoプラットフォームに参加し、ファンとの新たな交流の道を拡げることを目指しているという。

Nonagon Capital ファウンディングパートナーの岡本和士氏は、Modhausがブロックチェーンの技術を用いたCOSMOプラットフォームを通じて、Web3に触れたことのない人々にブロックチェーンの技術に触れる機会を提供していると評価。COSMOのダウンロードと同時にアプリに紐づいたウォレットが作成され、ユーザーがブロックチェーンの技術に気づかないまま投票の体験を提供していることや、オンチェーンデータを使ったアーティストを支援する個人や投票のキャンペーンに関する様々なデータのトラッキングが可能であることなど、ブロックチェーン技術ならではの透明性を担保していると述べた。

Nonagon Capitalは、Modhausの日本を含むアジア市場と米国市場への展開をサポートし、同社のフランチャイズを次のレベルへと押し上げることを楽しみにしているとしている。