ポリフェノールの苦味が肥満・糖尿病リスクを低減する可能性を発見、芝浦工業大学の研究

芝浦工業大学システム理工学部生命科学科の研究チームが、ポリフェノールの苦味が耐糖能を改善し、肥満・糖尿病リスクを低減させる可能性を発見しました。

研究の概要

ポリフェノールは植物性食品に豊富に含まれ、その健康効果が注目されてきました。しかし、体内にあまり吸収されないことからその作用機序は不明でした。今回の研究では、ポリフェノールが消化管全体に存在する苦味受容体と結合し、血糖値や満腹感を調整することが見出されました。血糖値や満腹感の調整は、肥満・糖尿病リスクの管理に重要な要素であり、この発見は新たな予防・治療法の開発につながる可能性があります。

今後の展望

本研究から得られた知見は、安全性と実用性を兼ね備えた新たな肥満・糖尿病の予防・治療法の開発を期待させます。ポリフェノールの苦味が糖尿病のリスクを減少させる可能性を示すとともに、健康維持に対する新たな視点を提供します。

研究助成・論文情報

本研究は、JSPS科研費23H02166の助成を受けて実施されました。成果は「Food Bioscience」誌に「Gastrointestinal Hormone-Mediated Beneficial Bioactivities of Bitter Polyphenols」として掲載されています(DOI:10.1016/j.fbio.2024.104550)。

芝浦工業大学について

芝浦工業大学は、工学部、システム理工学部、デザイン工学部、建築学部、大学院理工学研究科を有し、約9,500人の学生と約300人の専任教員が所属しています。理工学教育の新しいあり方を追求し、創立100周年に向けて教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。
詳細URL:https://www.shibaura-it.ac.jp/


プレス提供元:ぷれにゅー