東急バス、バイオ燃料活用バス運行開始

東急バス株式会社、東京都市大学、株式会社ユーグレナは2024年5月14日、東京都の「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」において、バイオ燃料を活用して運行するバスのお披露目会を東急バス目黒営業所にて実施した。

東京都では、電力のHTT(減らす・創る・蓄める)を推進するとともに、ゼロエミッション東京の実現に向けた対策を進めており、環境負荷の少ないバイオ燃料(バイオディーゼル、SAF等)を活用した車両・船舶・航空機等の事業化に向けた取り組みを支援する事業を実施している。

東急バス、東京都市大学、ユーグレナは同支援事業の事業者に2023年9月5日に選定されており、産学連携の協働により、バイオ燃料を活用し、東急バス目黒営業所と瀬田営業所が所有する路線バス150両の運行を実施する。また、バイオ燃料をきっかけに、「環境に関する利用者負担」の在り方を調査することで、環境負荷が少ない公共交通機関の普及に向けた制度を検討していく。

バイオ燃料を活用する路線バスのうち2両に東京都市大学の学生がデザインしたラッピングが施されている。お披露目会には、東急バス社長の古川卓氏、東京都市大学学長の野城智也氏、ユーグレナ社長の出雲充氏が参加したほか、ラッピングバスのデザインをした東京都市大学の学生たちも参加した。

東急バス社長の古川氏は、「本事業をきっかけに、バイオ燃料を使用したサステナブルな取り組みを、バスをご利用のお客様をはじめ、一人でも多くの方に知っていただけたら」とコメント。東京都市大学学長の野城氏は、「バス事業のエコデザイン推進のために必要となる制度設計のあり方」についての研究を推進することで、同事業に貢献したいと述べた。ユーグレナ社長の出雲氏は、「目黒駅から学芸大学駅をバスで往復した場合に人が1日に出す二酸化炭素1kgの削減効果があり、取り組み全体では人が1日に出す二酸化炭素量14万人分に相当する」と、取り組みの効果を説明した。

バイオ燃料使用路線バスの実施期間は2024年4月から2025年2月を予定しており、東急バス目黒営業所と瀬田営業所で導入される。ラッピングバスは2024年5月14日から運行開始され、目黒営業所と瀬田営業所でそれぞれ1両ずつ運行される予定だ。