医療と介護をつなぐドクターメイト、10億円の資金調達を実施

医療と介護をつなぐドクターメイト株式会社は、シリーズCラウンドでグローバル・ブレインが運営するGB8号ファンドおよび農林中金イノベーションファンド、DBJキャピタル並びにSMBCベンチャーキャピタルの4社を引受先とした第三者割当増資と、借入を含む10億円の資金調達を実施した。これにより、同社の累計調達額は21.6億円となった。

調達した資金をもとに、介護施設の医療課題を解決・サポートする「日中医療相談サービス」などのサービス強化に注力する。同社は「持続可能な介護のしくみを創る」というビジョンのもと、オンラインによる日中医療相談サービスや夜間オンコール代行™サービス、医療教育サービス「Dスタ(DM-study)」などを介護施設スタッフ専用のサービスとして提供しており、現在は国内40都道府県以上、全国900施設を超える介護施設に導入されている。

日本の介護業界は、2025年の「超高齢化社会」突入や2040年の団塊ジュニア世代の高齢化など、深刻な問題を抱えている。要介護認定者数は増加の一途をたどっており、2040年頃にはピークの988万人に達すると推定され、介護職員の人材不足に拍車がかかっている。厚生労働省の推計では、2040年に介護職員が57万人不足すると予想されている。

このような背景のもと、同社は調達した資金をもとに、全国から集約した医療リソースを介護施設へシェアすることによる、職員や利用者が安心できる医療体制、不要な通院の削減などによる生産性向上や医療費抑制のためのプロダクト・サービス強化に注力し、持続可能な介護のしくみ創りに邁進する。

また、日中医療相談サービスでは、これまでに1万件以上の相談を受けており、診療や処方箋発行に対するニーズも高まっている。そこで、医療相談はもちろん、オンライン診療と処方箋の発行のサポートまでをワンストップで提供するアップデートを実施した。

同社の青柳直樹代表取締役医師は、「私たちのミッションは『すべての人生を右肩上がりにする』ことです。持続可能な介護の仕組みを創り出し、介護施設やその利用者の方々にとってより良い未来を実現するために、これからも全力で取り組んでいきます」とコメントしている。