Z世代大学生の理想年収「500〜600万円」、現実的な将来設計が鮮明に

株式会社ペンマークが、学生向け学習管理SNS「Penmark」を利用している全国の現役大学生を対象に、理想の年収に関するアンケート調査を実施した。調査結果によると、30歳までの理想の年収は「500万円〜600万円未満」が最多で、次いで「400万円〜500万円未満」「600万円〜700万円未満」が上位を占めた。一方、最低限ほしい年収は「400万円〜500万円未満」「300万円〜400万円未満」「500万円〜600万円未満」が多く挙げられ、理想と最低限の差は100万〜200万円程度にとどまった。

この結果について、学生たちは共働きを想定した現実的な金額を答えており、SNSで見た生活水準を実現するために必要な年収を具体的にイメージしていることがうかがえる。また、匿名のアンケートでも実現不可能な年収を答えることに抵抗があるという意見も寄せられ、現実的な傾向が明らかになった。

さらに、年収が1,000万円あった場合の優先的な使い道として、「貯金」と「投資」がトップ2に挙がった。これは、大学生が将来の経済的安定を重視し、消費を後回しにする傾向にあることを示している。

本調査から、Z世代の大学生たちが将来の生活設計を現実的かつ具体的にイメージしていることが明らかになった。SNSの普及により他者の生活水準が可視化されたことや、不安定な経済環境への慎重な姿勢が背景にあると考えられる。また、2022年に始まった高校での金融教育義務化の影響も示唆された。