尿検査キットで栄養状態を可視化、ユーグレナとユーリアが共同開発

株式会社ユーグレナと株式会社ユーリアは、尿検査とAI技術を組み合わせることで12項目の栄養状態をスマートフォンのアプリで即時に可視化できる尿検査キット「栄養コンディションチェッカー」を共同開発し、2024年9月9日より全国のドラッグストア約3000店舗で販売開始する。10項目以上の結果が即時に分かる尿検査キットがドラッグストアで販売されるのは日本で初めてのことだ。

「栄養コンディションチェッカー」は、尿でカラダの栄養状態を知ることができる検査キットだ。検査キットのボックスに尿をかけ、専用アプリで撮影すると、独自のAIが栄養状態を判定し、約2分で検査結果を知らせる。検体提出が不要な上、医療機関で行っているような検査を自宅などでいつでもできるようになる。

検査項目は、カルシウム、マグネシウム、ビタミンC、亜鉛、鉄分、塩分、水分、糖質、脂肪燃焼、酸化ストレス、野菜摂取、アルコール摂取の全12項目(「鉄分」の検査結果は尿検査によるものではなく、利用者が回答するアンケートをAIが分析した推定値)。各検査項目の結果を10段階で表示する。検査結果の精度は、医療機関で利用されている検査と比較して平均90%以上の一致率だ。

検査項目の結果に対して、コメントや管理栄養士のアドバイスを掲載。不足している栄養素を補うために一緒に摂るとよい栄養素や量、おすすめの食材、料理名などを教えてくれるため、食生活改善に繋げやすくなっている。また、栄養とからだのお悩みについて知ることのできる医師監修のWEBコラムも見られる。

ユーグレナとユーリアは、2023年4月に共同研究を開始し、これまでに簡便な測定が難しいとされていた栄養素の1つである「亜鉛」の分析が新たに可能になった。2024年5月に法人向けに先行販売した後、カスタマーからの声などをもとにサービス内容をアップデートし、今回、ドラッグストアで販売することとなった。

新しい検査サービスの提供により、好きなタイミングでお客様のカラダの栄養状態が分かることで、健康意識、生活習慣の改善を促し、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上、健康寿命の延伸に寄与することを目指している。今後も検査項目の増加や健康アドバイスの拡充などを検討している。