JALとENEOS、SAF売買契約を締結

日本航空株式会社(JAL)とENEOS株式会社は、日本における持続可能な航空燃料(SAF)の早期社会実装に向けて、SAFの売買に関する契約を締結した。この契約により、ENEOSが国内石油元売として初めてSAFを輸入し、JALへ供給することが実現する。

航空業界では、国際民間航空機関(ICAO)が国際線の航空機によるCO2排出量を2050年までに実質ゼロとする目標を掲げており、2024年以降は国際航空分野における排出量を2019年比で15%削減することを目指している。航空業界の脱炭素化を加速するためには国産SAFの普及促進が重要であり、そのための第一歩として両社は国内でのSAFサプライチェーン構築を推進する本契約に合意した。

JALは、脱炭素化に向けて省燃費機材への更新に加え、「全燃料搭載量のうち、2025年度に1%、2030年度に10%をSAFに置き換える」という目標の達成に向けて、国内外においてSAFの調達を進めている。また、SAFを活用することにより創出されるCO2削減の環境価値を証書化し、JAL便を利用する法人のお客さまに提供する「JAL Corporate SAF Program」を通じてSAFの環境価値の認識拡大に努めている。

一方、ENEOSは、グループの長期ビジョンにおいて、「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立に向け挑戦することを掲げており、その一環としてSAFの原料調達から自社製造および販売に至るまでの一貫体制の構築を進めている。なお、ENEOSは和歌山製造所にてSAF製造の検討を進めている。

今後も、JALとENEOSは国内におけるSAFの普及促進を目指し、航空業界の脱炭素化に資する取り組みを共同で進めていく予定だ。