2024年6月のフリーランスエンジニア市場動向、案件検索サイトが発表

INSTANTROOM株式会社が運営するフリーランスエンジニア・ITフリーランスの案件検索サイト「フリーランスボード」は、2024年6月6日時点の141,500件の掲載案件を対象に、開発言語・フレームワーク・職種別の月額平均単価を調査した。

調査の結果、2024年6月のフリーランス案件の月額平均単価は71.5万円、最高単価は320万円だった。

開発言語別の月額平均単価が最も高いのは「Go言語」で80.2万円(前月比+9千円)、次いで「Scala」が79.8万円(前月比+6千円)、「Ruby」が79.2万円(前月比+6千円)と続いた。Go言語は高速処理、統一されたコード記述、エラーの少なさが特徴だ。Scalaは高い互換性を持ち、高速開発が可能な特徴を持つ。Rubyはオブジェクト指向で、コード記述量が少なく可読性が高い。

フレームワーク別の月額平均単価が最も高いのは「RSpec」で84.7万円(前月比+2千円)、次いで「Ruby on Rails」が81.9万円(前月比+5千円)、「Spark」が80.2万円(前月比-3.8万円)だった。RSpecは実装とテストを分離でき、自然言語に近い記述が可能などの特徴がある。Ruby on Railsは規約重視で開発の生産性を高められ、豊富なライブラリを利用できる。Sparkはメモリ内処理で高速な処理が可能で、Python、Java、Scalaなど複数の開発言語に対応している。

IT職種別の月額平均単価が最も高いのは「ITコンサルタント」で109.6万円(前月比+21.9万円)、次いで「VPoE」が91.6万円、「SRE」が89.5万円だった。ITコンサルタントは情報技術を用いて顧客企業の業務課題解決や効率化を支援する。VPoEは企業のエンジニアリング組織全体の効率性と生産性の向上を目指す。SREはソフトウェアエンジニアリングの原理を適用して大規模で複雑なシステムの運用に関する課題に取り組む。

直近のIT市場ではAI、機械学習、ブロックチェーン、クラウド、セキュリティなどの分野で技術革新が進んでおり、これらの領域でのスキルを持つフリーランスエンジニアが活躍の場を広げている。企業のエンジニアニーズは高まり続けており、複数の開発言語やフレームワークを使いこなせるフルスタックエンジニアや、プロジェクトマネジメントの経験を持つエンジニアが高い評価を得ている。

今後もフリーランスエンジニアの需要は高まると予想され、市場の拡大が期待される。高度な技術力や専門性を持つエンジニアが、高単価で案件を獲得する傾向が続くと考えられる。